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【詩】無知の渦中

誰もホントウの無限を知らない

知らないからわからない
わからないから無限を無限のまま
有限として扱ってしまう
大きな風船の中の空気のような
想像をめぐらしたけれども
あまりにも広大のために
疲弊してあきらめたような
わからないことをわからないまま
ひとつの対象として
あるいは現象として
机や人や台風のように理解する

誰もホントウの無限を知らない
限りないことは限りがあって
はじめてわかることだ
限りはどうしてわかるか
どこから産まれるか
無限だ
無限からすべてがはじまる
ホントウの無限を知ったとき
はじめて有限の真の姿を観る

わたしたちはまだ
ホントウになにも知らないのだ

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