言葉
あなたをみて
わたしは話す
けれども何の意味もない
いつだって
伝えようとしては殺してしまう
命と命のあいだにある想いを
今日ね
愛していました
あの小さな鳥がさえずったとき
とっても
そんな風に
あなたを傍に感じたの
でもね
教えない
言葉にすれば疲れて消えてしまうから
今夜一緒に風にあたりましょうね
春の夜の
やさしい風
沢山の残酷や悲しみ理不尽を大気から吸い取って
私たちの命を通して
吐き出しましょうね
どうかそうすることで
少しでも
惨劇から痛みを取り除けますように
ああ
動かそうとした机の上で
私の猫が寝てしまいました
ちっとも片付かない
言葉ばかりでは
片付かない