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結婚する未来が想像できなかった自分へ

結婚する未来が想像できなかった。
かといって、1人でいる未来も想像できなかった。
仕事と一人暮らしの家の往復で、たまの休みに友達と旅行に行く。それ以上の未来が想像できなかった。

30歳前後、実家に帰るたびに、家族には1人でいる未来を心配され、何度も言い合いになった。一方で、親に自分の未来を不安に思わさせてしまっていることに、不甲斐なさを感じた。

仕事をバリバリやっているわけでもなく、色々な人に出会うための努力もしていない、中途半端な自分に嫌気もさしていた。

結婚することだけが、幸せとは限らない、そんな価値観は最近では一般的になってきているが、私の親はそうではない。

今の地続きな、現実的な未来しか想像できなかった私は、親の価値観に真っ向から立ち向かうだけの立派な人生に対する価値観もなく、言い合いにはなるが、モヤモヤする、自分自身が揺らいで不安定な気持ちを抱えていた。

そんな悩んでいたタイミングで、友達から、ここの結婚相談所やってみたら、と紹介された。信頼できる友達のススメもあったうえで、とりあえずやってみて、ダメなら辞めよう、そんな気軽な気持ちで婚活の道がスタートした。

恋愛経験が乏しい私が断る立場にないと思いつつ、会話が続かない、目が合わない、価値観が合わない、などもっとらしい理由をつけて自分から断っていた。
一方で、会話が続くし、いいなぁ〜と思った人には断られる。。挫折の連続だった。
しんどすぎて、休会もしたくらい、婚活に対する精神状態はよくなかった。
こんな辛い思いをしてまで、結婚ってする価値あるのかなぁ、と何度も思った。

やっぱり1人が楽かなぁ、日に日に婚活の意欲が失われていた私に、再会をするキッカケがあった。

それは、祖母の体調がよくなかったことだった。

祖母もまた、私が1人でいる未来を、もしかしたら両親以上に心配していた。
祖母に安心させてあげたい、それが少しのエネルギーとなって、再開を決めた。
祖母の病状は悪くなる一方だか、休会のブランクで年齢を重ねたせいもあり、私の婚活はおもうように進まない。

そして、しばらく経たないうちに、祖母は帰らぬ人となった。

親戚によると、祖母は病室で体調も思わしくない中、私の行く末を心配していたらしい。
私は今もその事を思い出しては胸がチクチク痛む。

祖母が帰らぬ人となってから、ほとんど日が立たないうちに、今の主人と出会った。

ご存知の人も多いかと思うが、婚活ではプロフィール写真や自己紹介文を見て、その人の人となりをまずは想像する。
もちろんイメージ通りの人もいるが、そうではない人もいる。

主人は、いい意味で、私が勝手にイメージしていた感じと違って、よく喋るひとだった。
そして自然と、一緒にいて笑顔が増える人だった。
祖母を亡くして傷心していた私は、それに少し慰められた。

気を使わずに、自然体でいれる人だった。

そして、出会ってから、1年と少し経過して、結婚した。
結婚する未来に不安がなかったかと言われたら、嘘になるかもしれない。

ただ、1人でいる未来より、結婚した未来の方が楽しく、信じられるものに感じた。
2人でなら色々なこがあっても乗り越えられる未来を、自然と想像できた。

ちょっと前の自分なら、想像できなかったことだ。

両親も、少しは安心したのかな、と思う。

1人で暮らしていた頃は結婚する未来が想像できなかったが、結婚して2人で暮らすようになりしばらくすると、1人で暮らしていた過去があやふやになっていった。
今1人暮らしに戻れるか、と言われたら自信がないくらいに。

通勤時間が倍以上になったり、時には考え方の違いで衝突したり、思うようにいかないことももちろんあるけど、一緒に過ごしていく時間がこんなに心地いいなんて、結婚しなければわからなかった。

そんなふうに思っている自分が、未だに信じられないことがある。

振り返ってみると、あの時の私は、結婚する未来が考えられないと思っていたけど、結局変化することと、そのことで傷つくことが怖かったんだと思う。
結局、自分の行動次第で未来も変えていけるし、価値観も変わっていくのだ。

婚活で傷ついたことは何度もあるし、ボロボロになったが、今では水に流せるくらいになっている。
時間薬のありがたさを感じる。

あの時、1人途方にくれていた自分に声をかけるとしたら、
キッカケは何であれ、後悔しないように、行動してみたら?
立派な価値観なんてなくていいし、今の価値観なんか変わっていくから、変化を受け入れ楽しむこと、それに尽きると思う。

それでも今も、やっぱり変化は怖く感じる場面はたくさんある。
そんな時にこのnoteを読み返して、これからの未来は、もっとワクワクするものだと信じて、変化を楽しめる自分でいたい。

他にも夫婦のことをかいていますので、
よかったら、読んでみてください!

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