【物語】 正しいって?
ある市では、現在、市長選が行われています。市庁舎の前には朝から多くの方が列を並んでいて、そのフロアは人がとぐろを巻くような形で並んでいました。朝の寒々しさが気づいたら消え、カラスの声がどこか遠くから聞こえるまで(最もビルの中には聞こえてないのだが)繰り返し人が列をなしていました。
そろそろ市庁舎も閉まるかという最中、ある奇妙な男か女かわからない者が入ってきました。その者は、明らかに身の丈に合っていない大きな赤いブーツを履き、まるでこの星を離れるかのようなこれまた身の丈に合っ