TVh賞 (2024/07/20 札幌11R)
・序
2024/07/20 札幌10R 3勝クラス 芝1200m
TVh賞のレース考察。
データは独自に算出した予測値とレーティングを使用。
見慣れたメンバー構成だけにコース替わりと枠順、コンディションにも注意が必要。
・馬場傾向
2023年度の札幌競馬場芝1200mにおける3c突入時のポジションと着順の相関がコチラ。
後ろからでも(10番手以降)着内に届いている結果となっているが、実はこれは開催後半の重馬場等に影響されたもの。
そこで良馬場で施行された去年の開幕~2週目までをピックアップしてみたのが下図。
施行7Rにおいて、半数以上が3コーナー5番手以内で通過した馬によって占有されていることが分かる。(図の黄色部分)
【結論】
開幕週・良馬場であれば、馬場状態>>コース形態。
もちろん2週目まではAコース開催ということもあり、前目・内側から軸を選定すべき。
①前半33.5sを基準とし、このレンジに該当する逃げ・先行馬が競合する形であれば《前5頭+10番手以内の上がり上位2頭》から。
②前半33.6s~ならばミドル、またはミドル寄りのハイペースとなる『完全前残り』パターン。
前半予測値上位5頭のみでの組み立てとする。
上記内容を意識しながら予測値を見てみよう。
ちなみに前日(金曜日)発表の馬場コンディションは
含水率 4c G前
11.4% 11.9%
クッション値
7.2
となっており、去年の開幕週コンディションとほぼ同等であろうと予測。
・前半3F地点ポジション(上位6頭)
ハナ候補は10アドヴァイスと01ブッシュガーデンの2頭が有力。
11オードゥメールが隣の10アドヴァイスと競り合う形だと前半はやや速くなり多少もつれる形となる。
その場合はすぐ後ろの05ドーバーホークや12サトノグレイト、15マイネルレノンに展開が向くだろう。
①10アドヴァイス
②01ブッシュガーデン
③11オードゥメール
④15マイネルレノン
⑤05ドーバーホーク
⑥12サトノグレイト
ジャスティンエースはややスピード不足なので、前に取りつくにはかなり押して行かなければ厳しい。
【予測値からの隊列長】
1.8s~2.3s 8.13~11.47馬身程度
【予測値からの1番手と2番手の差】
2頭雁行と仮定すると、3番手との差は0.09s~0.19s 0.4~0.9馬身程度
・上がり3Fポテンシャル(上位7頭)
薄い可能性にはなるが、前がやり合った差し展開も想定しておきたい。
その場合でも隊列の長さが先頭と最後尾で10馬身と予測されているため、追い込み脚質はゴール前ギリギリ届くかどうか。
ここは中団からの差しで追走に脚を使わなかった馬の方を選ぶべきだろう。
その場合、08オウバイトウリ、03トーセンサンダーが展開利を得そう。
①04アバンチュリエ
②14ラキエータ
③13グットディール
④08オウバイトウリ
⑤03トーセンサンダー
⑥07タツリュウオー
⑦09ドナベティ
・対戦マトリクスから見る混戦度合い
・基準馬 ☆09ドナベティ(基準レーティング1500)
high
16エイシンフェンサー(1560-1650)
05ドーバーホーク(1550-1650)
middle
10アドヴァイス(1480-1540)
11オードゥメール(1470-1530)
12サトノグレイト(1490-1520)
☆09ドナベティ(1450-1550)
13グットディール(1420-1530)
03トーセンサンダー(1410-1520)
01ブッシュガーデン(1430-1510)
low
06ジャスティンエース(1400-1470)
14ラキエータ(1360-1440)
15マイネルレノン(1350-1450)
07タツリュウオー(1340-1400)
最下位
02プライムライン(1320-1380)
(注)04アバンチュリエ、08オウバイトウリは対戦数が少ないためオミット
(レイティング算出方法は記事の最後に記載してあります。)
・タイムレンジと走破予測タイム比較による勝敗予測(上位9頭)
やや混戦模様。
ポテンシャル的には01ブッシュガーデンなのだが、安定感に欠けるのがもどかしい所。
①01ブッシュガーデン (先行)
②15マイネルレノン (枠負けで中団から)
③03トーセンサンダー (出遅れる時あり)
④08オウバイトウリ (クラスが上がって相対的に中団から?)
⑤16エイシンフェンサー (追走力があるので外枠でも)
⑥05ドーバーホーク (前にも行けるが前走は溜める形)
⑦04アバンチュリエ (追い込み)
⑧10アドヴァイス (行ききってコントロールしてしまえば)
⑨13グットディール (時計掛かれば)
【トップ予測値から0.4s以内→馬券候補】
01ブッシュガーデンの予測値から中心となるコアタイム0.4s以内、かつ前半予測値上位で軸を選定したい。
・結論
総合力だとどうしても人気寄りのチョイスになってしまうが、ローカル芝1200ということで決め打ちして攻めてみたい。
とにかく前ということで意識した馬券購入を今回は選択。
最有力
10アドヴァイス
☆アピールポイント
逃げられたならばしぶとく脚が使える。他に速すぎる逃げ馬も不在とくればここは大チャンスだろう。
前半33.8-34.2程度でつつかれずに楽逃げ出来れば勝ち負け。
もちろんペースひとつ間違えば直線で早々に飲み込まれるだろうが、後ろからの人気馬を漫然と軸にするよりは根拠のある選択。
有力
11オードゥメール
☆アピールポイント
ある程度控えても競馬が出来るのは強み。気性的にもゴチャつかない外目はむしろ好都合。
16エイシンフェンサー
☆アピールポイント
叩き2戦目で勝負気配も大外枠。
外々を押し上げて行く形だと前回のように勝ちきれないパターンになるので単勝まではどうか。こちらをアタマで買うならオッズが見合うものかどうかは精査されたし。
お楽しみ
15マイネルレノン
こちらも外枠がマイナスだが、ハナ必須というわけではないのでコーナーまでに内に潜り込めばチャンスは生まれてくる。
外のままなら諦め。
除外からの叩き2戦目も調整がついてプラス材料だろう。
12サトノグレイト
昇級後も前目でしっかり対応している走り。決め手に欠ける分内枠が欲しかったが、他場の高速馬場よりは歓迎する舞台設定。
緩急無くなだれ込む可能性もあるが、ノーマークだけにオッズはつくはず。
・個人的な買い目
10アドヴァイスの単複
©️ぺぬ
自作システムを利用した走破予測タイムと他のファクターを比較して勝ち馬を予想。
各馬ポテンシャルは重回帰分析ベース。
対戦レイティングはMarkovの手法を元に着差ベクトルを基準とした補正値込みの数値を設定し算出。対戦ノードが3-5戦分に満たない場合はダミーを作成して使用。
比較自体はEloレイティングの
r1=r0+K(S-μ)
r1:新規
r0:前回結果
K:算出した定数(Markov手法から着差を施行距離別に設定)
S:勝敗ノード
μ:勝率(対戦勝率)
の基本式に準ずる形で各馬を個別に比較。
その上で感覚的にイメージしやすいように基準レーティングを1500としてランキング。
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