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鬼武者というゲーム


鬼武者の新作が2026に発売されると発表された。
シリーズ最終作の新鬼武者が発売されたのは2006年のため、発売されると20年ぶりの新作だ。

20年⋯考えてみるとかなり長い年月だが、その年月私は鬼武者をプレイし続けていた(笑)

楽しかったけどね。

その年月を有効活用するため、鬼武者を知らない世代や昔プレイしたことがある人に新作を買ってもらうべく、鬼武者の魅力を紹介したいと思う。なお、ゲームの評価サイトやゲームカタログwikiを覗いてみたが、どうも私の評価ポイントとは異なっているように思う。そのため、あくまでもこの記事は私個人の感想です。

ということでまずは初代鬼武者。
面倒なので2021年に発売された鬼武者リマスター版も同時に取り扱います。


ロゴがかっこいい

シナリオ
桶狭間で実は死んでいた織田信長。しかし世界を裏で支配する「幻魔」の力で蘇り、強い力を得る儀式のためにその土地と強い繋がりのある女性・雪姫を誘拐する。明智光秀の重臣・左馬助は一度は雪姫を狙う幻魔に一度は倒されるが幻魔に滅ぼされた鬼の力で蘇り、「鬼の篭手」と鬼の武器の力で雪姫を取り返すべく奔走する。(ざっくり)

特徴
バイオハザードのエンジンを流用した云わゆる「バイオハザードチルドレン」の作品。え?誰も云ってない?
兄弟作品にディノクライシス、デビルメイクライがありますが鬼武者はちょうどその間くらいのバイオ感。戦国バイオと称されるくらいにはバイオの系譜を継いでおり、固定視点やラジコン操作(HD版ではラジコン以外の操作も可能に)はバイオと同じ。
それプラス刀剣での攻撃、蹴り、防御、魂吸収、構え移動を活用しゾンビ⋯ではなく幻魔と戦っていく。


君ゾンビだよね?

筆者が好きな特徴

・攻撃・防御・回避のテンポ感
弟分であるデビルメイクライやそのほかのアクションゲームをプレイしていて感じるのですが、なんか攻撃攻撃攻撃→回避回避回避→攻撃攻撃攻撃→…という感じでそれはそれで面白くはあるのですがなんだか間が悪い。というかその間の何度も攻撃するくだりいるか?敵を柔らかくして一回攻撃するだけにすれば同じじゃね?と感じるのは私だけだろうか?同じ感想は見たことがないから私だけだろう(笑)
鬼武者は攻撃→回避(防御)→攻撃→回避(防御)くらいのテンポ感となっており死闘感が生まれています。今のゲームで言うとソウルボーンのテンポ感が近いですね。
近年のアクションゲームって早ければ早いほど、操作から行動への反応が早いほど称賛される傾向にある気がする。でもそれだけだと味わえない魅力があって、操作キャラの攻撃前後のスキ、回避後のスキをいかに相手に突かれないように操作するか、っていうのが個人的に好きなのです。2Dマリオのジャンプの慣性コントールの楽しさみたいなもんかも。

つまるところ、「早い」「ハイテンポ」なゲームにはないスロウな魅力があるってことです。


魂の吸収
倒した幻魔からは魂が出てきます。放っておいたら空中に霧散・消失してしまいますが、消失前に×ボタンで吸収することで経験値・体力回復・武器ゲージ回復などの効果を得ることがでます。
しかし、吸収するためにはしばらくボタンを押しっぱなしにして鬼の籠手に魂が格納されるまで待っていなければなりません。
なんか書いてたらすごいつまんなそうだなあと自分で思ってしまいましたがこれが鬼武者最大の特徴かつこれまでにない画期的な部分であり、独特の魅力だと思っています。
普通のゲームだと倒した瞬間に経験値を得たり、ワンボタンで取得できると思うんですよ。鬼武者はそれにあえて手間を設けた。
魂が消える前に、他の敵キャラの攻撃をかいくぐりながら魂を吸収しなければならない。場合によっては魂が消える前に急いで敵を全滅させてからまとめて吸収したほうがいいかもしれない。なお、まとめて魂を吸収するとボーナスポイントがついてさらに経験値をもらえる。
敵と戦いながら魂吸収のため、常に立ち回りを考える必要がある。それがこの独特システム「魂吸収」である。


たくさん吸うと気持ちいい

・攻撃の選択肢の少なさ
ディスってません!敵を攻撃するにあたり、「どう攻撃するか?」ということをあまり考えずに済み、上の「どう立ち回るか?」ということに集中できます。
攻撃の選択肢としては通常攻撃・突き・切り上げ・蹴り・武器ゲージを消費して行う戦術殻攻撃の5種類で、多いんだか少ないような気がしますがまあ実際は通常攻撃か戦術殻で切りかかると思ってください。そのくらいが立ち回りに気を配れてちょうどよいのです。後年のシリーズでは攻撃方法がより多彩となり、「どう攻撃するか?」という点にスポットが当てられ独自の魅力がぶれていきます。個人的にこれを「鬼武者のDMC化」と呼んでいます(DMCをディスってません!どっちにも魅力はあります!)。

・個性的なボス
ボスキャラクターは7体。そのうちでかいパワー系2体、正統派剣戟系2体、飛ぶやつ1体、スピード系1体、ラスボスと色とりどり。ボス戦では攻撃しただけで魂が出てくる仕様になっており、戦術殻で武器ゲージを消費した後ボスを攻撃し、武器ゲージを回復する魂が出てきたら敵の攻撃を回避しながら魂吸収→回復→戦術殻発動を決めたり、体力が少なくなったら敵から出てきた体力回復魂を吸収したりと、雑魚戦のみならずボス戦でも魂吸収にまつわる立ち回りが重要となっておりすごく楽しい。

筆者のお気に入りボス、マーセラス改スピード。設定も悲しくて良い

佐村河内守氏による良質なBGM
スタッフは正体に気づいてた説

筆者があんまり好きじゃない特徴


 まあ古いゲームなのでね…
 

・よく言われる細かい部分
ムービースキップ不可。何がダメかは言わずもがな。HD版でも改善されず。令和にプレイするゲームとしてこれはいけませんなあ。

主人公・左馬助の演技。金城武氏の棒読みが光る。HD版では大幅に改善。

プレイ時間が短すぎる。初回プレイで5時間ほど、慣れれば2時間ほど。RTA世界記録では1時間を切っている。このくらいのほうが何度もプレイできていいという意見もあるが、個人的にはもっと長くしてほしいかな。本編ではなく寄り道を増やすといったやり方でボリュームが増えればなおよかったか。

エンドコンテンツに乏しい。最終的にはRTAかミニゲームで最高スコアを目指すくらいしかなくなる。この辺も初代バイオっぽい。しかし、初代バイオと違いマルチエンディングでもシナリオが二つあるわけでもないので、初代バイオよりボリューム少ない。これPS2のゲームなんすけど。

・難易度が低い
難易度選択はあるが優しい・普通・最強のみ。最強は最強装備で始まるだけの実質優しいモードで、初代バイオでのロケランもって始めるようなもん。高難易度はXBOXで発売された「幻魔鬼武者」までお預け。
なお、HDリマスター版にはこの「幻魔」要素は一切含まれていないため、初期武器縛りしたり、強化禁止したりと自分で頑張らないと難しくならない。
まあ「幻魔」もいろいろ問題があるゲームなので、「幻魔」のリマスターはいらないが初代の高難易度版は追加で用意してほしかったと発売時からずっと思っている。

・必殺攻撃について

必殺をマイナスに挙げるやつがいるなんて!(俺)

既プレイの方は「え!?そこ好きじゃないの!?」と思うことうけあいの必殺攻撃…実は筆者はあまり好きじゃありません(まあガンガン使うけど…)。
必殺攻撃とは敵の攻撃開始直後の数フレーム以内に攻撃を繰り出すと一閃、または数フレーム以内に防御した後攻撃すると弾き一閃という技が発動し、雑魚敵を一撃で倒すことができるというものです。SEKIROの「弾き」はここから着想を得てるんじゃないかと思わずにはいられない。
倒した敵から出てくる魂も増加するうえ、一閃に他の雑魚敵を巻き込んだ場合も一撃で倒すことができるため積極的に狙いに行くべき技。ただし、強い敵ほど発動できるフレーム数が厳しく、私は最終盤の雑魚敵にはいまだに発動が安定していない。20年やってるのに…
この必殺攻撃、発動すると重めのモーションと相まってかなりの爽快感があり、リスクはあれどついつい狙いに行ってしまいます。評判とか見ても一閃の爽快感は評価点に挙げる人多数。

ただし…何が問題点かといえばこの必殺攻撃、強すぎるんです。
評価点に書いた立ち回りとか、戦闘のテンポとか、そういうの破壊しちゃって、一閃を出すために相手の攻撃を待つことが最適解になってしまっているのです。
爽快感があって楽しいという気持ちもわかるんですが、私は殺陣を楽しみたいタイプのようですねえ。
じゃあ使わなければいいじゃんという話ですが、ゲームに用意されている以上ついつい使ってしまうのです…
個人的にはもっと弱くてもいいんじゃないかと思うけど、初代の必殺ってシリーズ内でも屈指の弱さなんですよね。
「2」では出しづらくなった代わりに連鎖一閃という何度も一閃を出せる技とボス敵にも一閃が出せるようになり、一閃出せる人と出せない人の格差が拡大したうえ、クリアランクにもかかわってくるため発動が必須。

・クリアランクの存在 

クリアまでにかかった時間・倒した敵・吸収した魂の数によってクリア時に落武者~鬼武者に5段階でランクが付与されます。 
まあこのゲームだけにいえることじゃないけど、ゲームくらい好きにプレイさせてくれよ。
 SRPGとかはクリアランク楽しんでいる人が多い印象だけど、個人的にはアクションゲームのクリアランクって全プレイヤーに同じ操作を強要しているようで好きになれないんですよ。ロックマンゼロとかシリーズ全作でクリアランク邪魔だったし。 
しかもこのゲームに起因する粗もあって、普通にプレイしていると吸収した魂の数だけ最高評価になって、倒した敵の数が全然足りない状況になりがち。
そのため、結局魔空空間(最強武器を得るための無限敵沸きエリア)を往復することになる。このエリア脇道じゃねえの? しかも敵倒したら魂出るんだから、倒した敵をクリアランクに入れる必要あんのかな?吸収した魂の数だけでいいような気がする。
ここはシリーズ通しての問題だと思ってます。

最後に

いろいろ書きましたが、今なら値段も安いし、新作も出るし、鬼武者HD、ぜひプレイして欲しいですな。
そして私みたいに各ボス前のセーブデータを保存したり、初期装備・強化禁止・回復アイテム禁止プレイをしたりしてほしい。
SEKIROはまった人とか、プレイフィールが近いためおすすめですよ。

次はバイオハザードでいうところのディレクターズカット版…「幻魔鬼武者」について、変更点を中心に記事を書きたいと思います。


セクシーくのいちが君を待ってる!



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