恋愛エッセイ : プライドがあって謝れないというのは間違いだと思う(プライドという紛らわしい言葉)

プライドがあって謝れないと言う男が時々いるが、
プライドがあって謝れない、というのは間違いだと
思う。

欧州の人たちにプライド(Pride)という言葉を使うと嫌な顔をする。同じ誇りという意味だが、Proud
という言葉を使わなくてはいけない。Proudという
言葉を使うと欧州の人たちはニコッとする。
それは、欧州ではPrideという言葉は、日本で言う
見栄という意味に近いからだ。

僕は大学時代、心理学の講義で教授からこう教えてもらった。
プライドとは、自分はこういう人間でありたい、
自分はこういう信念で生きて行きたい、そしてその 姿勢を貫いて生きて行こうとする気持ちである。
人から良く思われたいという気持ちは全て見栄である。

ここで教授が言っている意味でのプライドのある男は、自分が悪い時は、自分の否を認め、きちんと謝ると思う。
プライドを見栄と間違えているとしたら、謝るのは
恥ずかしいとかカッコ悪いということになって、謝らないし謝れないと思う。

相田みつをさんが
べんかいのうまい人間あやまりっぷりのいい人間
という言葉を残しているが、その通りだと思う。

自分が悪い時は自分の否を認め潔く
申し訳ありませんでした、
と謝る男こそ男らしいと僕は思う。

謝らないだけでなく、何かしてもらっても
ありがとうの一言も言わない男がいる。
当然という態度を取る。

だが冷静になって考えて欲しい。
内閣総理大臣だって、国民の皆様申し訳ありませんでした、と謝る。
天皇陛下だって誕生日に皇居に訪れた人たちに対し
誕生日を祝ってくれてありがとう
と仰っる。

内閣総理大臣が謝り、天皇陛下がありがとうと言うのに、なぜ謝らない?なぜありがとうと言わない?
と思う。
僕は謝らない人間、ありがとうと言わない人間は
思い上がった人間だと思う。

何かをしてもらったらお礼を言う
自分が悪い時は、きちんと謝る 
というのが人間関係の基本だと思う。
これは仕事上だけでなく、友人関係でも、恋人でも 
夫婦でも同じこと。
何かをしてあげても、お礼も言わない 
自分が悪くても謝らない人間と良好な人間関係を 
続けて行くことは不可能。
友達とは仲違いすることになり、夫婦なら別れることになる。

日本ではプライドという言葉が、本来のプライドという意味と見栄が混同されて使われていると思う。
プライドという言葉を使うのを止めたらいいのではないだろうか?
誇り高き男と見栄っ張りな男
分かりやすくなっていいと思う。


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