カクテルエッセイ 1 : ソルティードッグ カクテル言葉 寡黙 / カクテルとの出会い

パートナーというのは人だとは限らないと思う。
ある人は愛犬だったり、またある人は音楽だって
パートナーだと思っていると思う。
酒も自分のパートナーだと思っている人もいると思う。僕もそうだ。

今の若い人たちは余り飲まないみたいだが、
1980年代から1990年代はカクテルがブームだった。
1988年にトムクルーズ主演のカクテルという
映画がヒットしたのも、人気を後押しした。

僕が初めてカクテルを飲んだのは大学生の時だった
その日僕は同じサークルの茉莉子先輩と帰りが一緒だった。サークルで皆でお好み焼きを食べた帰りだった。帰る方角が同じだったからだ。

「私時々、1杯飲んで帰ってるの。鈴原君も一緒に飲まない?私がご馳走するから。」

茉莉子先輩が連れて行ってくれたのはカクテルバーだった。

「私、マティーニにする。鈴原君は?」
「僕、カクテルって飲んだことないんですよ。」
「鈴原君はグレープフルーツジュースが好きだったよね。ソルティードッグ、飲んでみる?」

ソルティードッグとは、船の甲板員を意味する英語のスラング。作り方は
グラスの縁にレモン汁をつけ、平なところに敷いた
塩に押し付け、グラスの縁に塩をつける。
そしてそのグラスに氷を入れ、ウォッカを入れ最後にグレープフルーツジュースを入れて完成だ。
因みにグラスの縁に塩を付けないとブルドッグというカクテルになる。

僕はもともと甘党ということも有り、ソルティードッグを飲んで美味しいと思った。

「鈴原君、花言葉がある様に、カクテル言葉があるのよ。ソルティードッグのカクテル言葉は寡黙。
男がひとりで飲む時は黙って飲みなさい、ということね。ところで、鈴原君の誕生日はいつ?」
「2月28日です。」
「誕生日カクテルってあるのよ。私、本、持ってるから見てあげる。鈴原君、鈴原君の誕生日カクテルはソルティードッグよ。偶然ね。但し、スカイソルティードッグだけど。」
「どこが違うんですか?」
「アメリカ産のウォッカ、スカイウォッカを使って作ったソルティードッグだって、カクテル言葉はね多く人の後ろ盾になる女神様だって。素敵なカクテル言葉じゃない。」

この日依頼、僕はカクテルにハマってしまった。
自分の誕生日カクテルとそのカクテル言葉を知るのも面白いと思います。
良かったら調べてみませんか?












#私のパートナー

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