面接で一発不採用になる人の特徴
弊社の事務職求人は氷河期世代を積極採用というコンセプトの元に実施しておりました。
求人票にも【氷河期世代支援】【40代歓迎】という文言を織り込み、40代以上の人にも門戸を広げた求人を行いました。
(現在事務職の求人は行っておりません)
その時のお話です。
不本意非正規労働者の正社員就業を支援する為の求人ということだったんですが、ターゲットとなるのは
・元々新卒で正社員として働いていたけれど、出産育児などで退職を余儀なくされ、その後はブランクなどを理由に不本意非正規雇用となっている氷河期世代
・卒業後は派遣などの非正規オフィスワーカーとして長年勤務していたけど正社員で安定する事を希望する氷河期世代という人達でしたので、残念ながら事務職未経験、もしくはそれに等しいと思われる氷河期世代はお断りさせて頂きました。
その理由として、現職の経理担当社員の退職予定につき、引継ぎ等を円滑に遂行する為であり、それに伴い採用条件を
【経理の実務経験5年以上必須(正規・非正規は問わない)】もしくは【経理以外の事務職の実務経験5年以上必須(正規・非正規は問わない)】
【各種会計ソフト(弥生、ミロク等)、給与計算ソフトの実務使用経験(あれば尚可)】
【日商簿記二級以上(あれば尚可)】と致しました。
そんな経緯もあり
入社した社員を含め、辞退された内定者に共通することはいずれも
・経理経験者or経理アシスタント経験者
・正規、非正規問わず何らかの事務職の実務経験が5年以上
です。
製造業、土木業、飲食業、配送業、介護、清掃、その他各種サービス業、いわゆるエッセンシャルワーカーから事務職に転職したいという応募者もかなり多かったのですが、事務職未経験という事で申し訳ないのですが今回の求人では弊社が希望する条件を満たしていない事を理由として書類選考の時点で外させて頂きました。
(現場の警備員への転職なら歓迎致しますが…)
ですが、スキルやキャリアを満たしていれば全員内定なのかというと、そういう事でもないんです。
やはり最終的には人柄で判断しました。
確かに事務職歴もあり、資格もある(日商簿記二級)けど
「正直言ってこの人がうちの会社に来たら嫌だなあ」
「この人はうちの既存の社員達とうまくやっていけるか不安だな」
と思い、不採用とした人もいます。
とはいえ面接は20〜30分程度のものですから、そこで応募者の全てを把握する事は難しいです。
しかし
【この言動をしたらその場で即不採用確定】
【こんな人は絶対に採用したくない】
と思わせるものがあります。
それは
【完全にお金稼ぎ目的なのを隠そうともしない人】
です。
49歳で事務職派遣の経験がトータルで20年超という応募者でした。正社員経験なし。出産育児の為ブランク期間有。
資格は特にないそうですが、パソコンはひと通り基本操作ができるとの事だったので面接をしました。
データ入力をメインとした営業事務のアシスタント。他にコールセンター業務。
経理の経験はなし。
既婚者で中学生と小学校高学年の子供がいるとのこと。
年齢的に氷河期世代ど真ん中なので卒業後は非正規(派遣)からのスタートで、間に結婚・出産・育児の期間もあり、そのまま正社員になる機会を逃してズルズルと50歳手前まで来た、この年代に多いタイプの主婦派遣・主婦パートですね。
個人的には一番厄介なカテゴリの人達で、あまり採用したくないタイプです。
なぜ厄介なのかと言いますと、氷河期世代の非正規雇用の主婦層は、とにかく自分が生きる為に必死になり過ぎて、周囲に対する配慮や助け合いの心など、社会性が著しく欠けている人が本当に多いんです。
自分が損しない為に必死過ぎて常にガツガツしている極度の自己中で周囲に悪影響を及ぼすことも少なくない。
かつて団塊世代の主婦層が「オバタリアン」と呼ばれ忌み嫌われていたように、その団塊世代を親に持つ氷河期世代の娘達が中年になった現在は「ネオ・オバタリアン」として猛威を奮っていると感じます。
バブル世代の女性よりも凶悪なモンスターが多いです。
もちろん氷河期世代の女性全員がそうだとは言いませんが、でもやっぱり職場にはあまりいて欲しくないと思います。
長年非正規で働き、まともな社会人経験を積む事ができなかった故に歪んだ価値観のまま高齢化してモンスター化している人が多いので。
それに加えて氷河期世代特有の僻み根性の強さや卑屈さが周囲に与える悪い影響は甚大なものです。
氷河期世代支援とはいえ、次から次へとエンカウントする氷河期モンスターと接するのは本当にメンタルが削られるものでした。
まともな社会人経験がある人なら言わないような支離滅裂な事も平気でのたまうんですから。
とはいえ面接ですから当然、志望動機を伺いますがその時に
「今の仕事では経済的に苦しい」
と回答された時は正直なところ、やはりこれはちょっと採用を見送りたい方のタイプだなと思いました。
当然、なぜそう思うのかを訊ねますがその際に
「これから子供も大きくなってどんどんお金が掛かるから」
「家を建てる予定があるから」
みたいな感じの回答だったので、その時点で心の中では「うん、やっぱり不採用」となりました。
パート求人の志望動機なら全然アリなんですけど、正社員の志望動機としては完全にナシですね。
今までは派遣の面談などでそれが通用していたかもしれませんが、こちらは正社員の面接なんです。
一時的に臨時で働く非正規雇用の面接と違うことくらい、ちゃんと認識して欲しいものです。
正社員の面接なのに、そんなラフな受け答えはやめて欲しいですね。
もう面接を中断してお帰り頂きたいとすら思いますよ。本当に。
「子供にかかるお金ガー」
「家を建てるお金ガー」
ってもうそれ、完全にあなた側の都合だけですよね?
弊社になんの関係があるんですかその志望動機。
お金が必要なら別にうちじゃなくても良くないですか?
他にもっと給料の高い仕事はいくらでもありますからそちらに応募すれば良かったんじゃないですか?
別に正社員にこだわらなくても良いんじゃないですか?
なんなら非正規のままで掛け持ちでもした方がよっぽど稼げるだろうからその方がいいんじゃないですか?うちは正社員は副業できませんよ?
ボーナスの為だけに正社員になりたいならうちじゃなくても良くないですか?
と、ツッコミどころだらけですからね。
「子供にかかるお金の為」「家を建てる為」「マンションを買う為」「貯金の為」「生活費の為」などなど、お金に絡んだ志望動機はお金が目的という感じが強く、他に給料の良い仕事を見つけたら簡単に辞めそうだと思われますから極めて印象が悪いです。
他にもお金以外の面で、仕事や企業に特に魅力を感じていなさそうに見えるから仕事に対するモチベーションが低そう、とか
いい加減な仕事をして会社に不利益を与えそう、
お金だけでやる気がなさそうなどと思われ、採用担当からの心象はかなり悪くなります。
だから即不採用と考える採用担当も少なくないでしょう。
確かにお金は大事ですし、お金を稼ぐ為に仕事をするのも事実です。
お金の為に働くなんてのは当たり前の事です。僕も含めてみんなそうです。
ですが何事も馬鹿正直に言えば良いというものではないんですよ。
「お金欲しいです。お金のために働くんです」
「派遣やパートはボーナスがないから不満ですが正社員ならボーナスがあるんで正社員がいいです」
とド直球で本音をぶつけられた側の立場で考えてみてはどうでしょうか。
普通に「なんだこいつ?!」「金が欲しけりゃ何でもいいのかよ」となると思いませんか?
正社員の面接であれば、その人の社会人適性や一般常識を強くみられるものです。
本音を上手にオブラートに包んで採用担当者に不快感を与えないトーク力の有無も評価の対象となります。
中途採用で、さらに40歳も過ぎたいい歳をした人なら尚更です。
面接の場で自分の都合と自分の要求だけをストレートにぶつけるような受け答えでは
「いい歳して社会の暗黙のルールも知らないのか」
「社会性が身に付かないまま年だけ食ったこどおじ(こどおば)かよ」
と呆れられることと思います。
そういう人はいくらスキルやキャリアが優秀でも必要とされません。
スキルやキャリアが貧弱なのはもはや論外です。
「本日はありがとうございました。面接結果は追ってご連絡致します。一次面接合格の場合は直接お電話で、ご縁がなかった場合には郵送で通知致します」
でどうにか面接終了としました。
さてと、お祈りの手紙を印刷しますか…