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【読書感想】『6人の嘘つきな大学生』角川文庫

・あらすじ

登場人物は株式会社スピラリンクスの最終選考まで勝ち進んだ6人の就活生。

最終選考内容はグループディスカッションとなった、結果次第で6人全員が内定する可能性もあるという。
6人は皆で内定を勝ち取るため、最終試験までの間に定期的に話し合いをする時間を設け信頼関係を築いていった、皆一同なるべくして勝ち残った素晴らしい仲間だと確信していた。

しかし、最終試験前日、採用担当から内定を勝ち取るのは1名というだけという残酷な通知が届く。
ぎこちない空気の中で行われた試験当日だったが更に波乱を呼ぶ展開となる。
試験会場に突如として現れた謎の封筒、そこから暴かれる6人の裏の姿、印象がぐるりと変わる展開に疑心暗鬼となっていくのでした。

一体誰が封筒を用意したのか、本当の顔はどちらなのか、進むにつれて二転三転する展開に感情が振舞わさる青春ミステリー小説。



読んだ感想

人間には色んな側面があるという事を改めて気付かされました。
良いだけの人間はいないし、悪いだけの人間もいない、それは頭では理解していました。

けれど無意識にその事を忘れてしまう。

人は見たいままに人を判断する。
空想の、想像のした人物に置き換える。

一部分を見ただけでコイツはきっと良い奴だと、信じられるかもと判断してしまう。
けれど一度悪い面を発見してしまうと全てがひっくり返る。
裏切られたと、こんな人だとは思わなかったんだと…。

本書で暴かれた学生達の出来事を聞いた時、
今まで良かった台詞、行動が伏線であっかのように悪い一面に変化していき、こいつヤバい奴だったんだと思ってしまいました。

けれど、話が進むにつれて暴かれた出来事の裏に、また新しいエピソードが増え、実は良い奴だったんかいと感情を振り回されてしまいました。

この作品を読み終わり私が得た教訓は
私たちは完璧な、善良な人間ではない、悪い点は確かにあるし、自覚だってする、けれどそれが人間だと開き直り自分の好きになるように人生を歩んでいけば良い、
他人の目線は無視しとけ、自分が思う道を進むのが一番だと思う事でした。

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