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【詩】仮初めの優しさは要らない

次の約束のないカレンダーを眺める空虚さ
変わり映えのない日常の忙しなさ
まるで初めから居なかった人と言いたげだ
残酷で穏やかな日々に
胸の中を抉られていく
魂の入れ物の方じゃなくて
私の魂を見て
丸ごと愛してくれる安心が欲しかった

体は簡単に触れることができるけど
心は簡単には触れ合えない
繋がることは簡単だけど
それで知り尽くしたとも
やっぱり扱えないとも
思って欲しくはない

離れて行くくらいなら
仮初めの優しさは要らない
深い深い悲しみになる
本当であって欲しい
本物が欲しい
形を気にして偽物になるくらいなら
壊れてしまうくらいなら
形を気にしないで
ただ愛して欲しかった
先ず愛してみて欲しかった
私のせいにすればいい
いつか本物になればいいのだから

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