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雲のすみか、メガラヤの旅

メガラヤへ

5年前のちょうど今頃、北東インドのメガラヤ州を訪ねた。
メガラヤという名はサンスクリットで【雲のすみか】という意味らしい。
デリーからアッサム州のグワハティまで2時間半のフライト、
そこからメガラヤ州都のシーロンまでは車で約3時間。
バングラディシュと国境を接するこの地は
インドというより東南アジアの雰囲気である。

空港で出迎えてくれた神様のゆるさよ


シーロンまでの道を上ったり下ったりしていると
結構な頻度でパイナップル屋とピクルス屋の露店がある。
(メガラヤのパイナップルはめちゃくちゃ甘い)
一般的なインドのピクルスは唐辛子、レモン、マンゴー、アムラー
などだが、この辺のピクルスは小エビや小魚などの変わり種がある。


州都シーロンまでの道のり

ずらりと並ぶピクルス瓶。
ランチを食べた可愛い小屋。ここでもピクルス販売中。
メガラヤの民族、Khasiの料理初体験。
豚肉のおかずが嬉しい。

シーロンの手前の渋滞を何とか抜けて、もうすぐそこは宿というところで
突然現れた恐ろしい角度の急坂。私の地元に、ある演歌の大御所が
住んでいて彼の家のすぐ近くにアホみたいな急坂があるのだが、
それに匹敵するくらいの急坂である。いや、途中でヘアピンカーブが
あるし、道幅も狭いから三郎坂以上である。
この急坂の上に宿も駐車場もあるのだ。滞在中は毎日この急坂を車で
上り下りしなくてはいけないとは、なかなかの高タスク。
こういう、ホテルを目前にして突然現る難関、というのは
インドで時々ある気がする。何かの比喩のようである。

趣きのある宿、でもこの手前にアホ急坂
居心地の良い広間
光の入り方が綺麗なダイニング


滝の多いメガラヤ

メガラヤには世界で最も降水量が多いエリアがあり、滝の数も多い。
雨期だったら、さぞかし凄まじい迫力だろうという物凄い高さの滝も
いくつか見かけた。そんな数ある滝の中のひとつに行ってみた。
手作り感満載の滝の看板が立つ小道を下り、高尾山よりもよっぽど
山道な道を進んだ先にあった、この眺め。

神秘的。金色の鹿が水飲んでてもおかしくないレベル。

私たち以外にも数人居たのだが何だか秘境に迷い込んだような気分になる。

水浴びしたら魂の穢れさえも落とせそうな泉


シーロンの町並み

シーロンの主要エリアは結構な繁華街で人が多いが
古い建物が沢山あって散歩していて、とても面白い。

店構えも店名も可愛い眼鏡屋さん
どのへんがSplendidなのか店主に伺いたい
レースのような可愛い装飾
東南アジア感溢れる市場
素朴なお菓子が並ぶ、素朴で可愛いショーケース
またまたKhasii料理。日本人の口に合う。
相方が食堂の片隅でネズミを見たと言っていたが
聞こえなかったことにした。


ほっこりマウリノン村

ナショナルジオグラフィック誌でアジアで1番綺麗な村として
掲載されたというマウリノンを訪問。

円錐形のかごがゴミ箱として使われている。
風景に馴染む天然素材のゴミ箱、素晴らしい。
のどかである。
1ヶ月くらいホームステイして
かごの編み方とか教わりたい。
ランチ。チキンカレーもダルもおかずも何もかも
美味しい。何よりも水道水がとても美味しい。


幻想的な生きている木の橋へ

メガラヤには有名な生きた木の橋がある。
そのうちの1つ、ダブルデッカーと呼ばれる橋に行こうとしたのだが
どうやら難易度の高いルートに来てしまったらしく…
急激な階段をひたすら降りていかなくてはいけないらしい。
階段の下に米粒ほどの建物が見える。

ガイドを買って出た兄さん曰く1時間の道。
いや帰りはどうすんの。

5分ほど下ったところで、この階段を1時間降り続けるとか
どんな拷問だよと急に我に返り(遅い)、さっさと来た道を戻った。

ダブルデッカーは諦めて、もう1つの生きた木の橋を目指す。
さっきとはうって変わって歩きやすい歩道の脇にある手作り品満載の
小さなお土産屋さんなどを冷やかしながら調子よく進む。

お土産屋さんの可愛いお店番

唐突に現れた生きた木の橋。
宮崎駿の世界のような景色が広がる。

岩に開いた穴から精霊出てきそう
裏側


バングラ国境で川下り

せっかくなのでバングラとの国境まで行く。
向こう岸はバングラという川で船に乗る。

インドに居る気がしない
透き通った翡翠色の水

観光地でも、しつこくお土産を買わせようとしない。
豚肉料理がある。
主食はお米。
水道水がすこぶる美味しい。
道端にゴミを漁る牛が居ない。
どや顔する人が居ない。

インド大好きな私でもインドとインド人のアクの強さに疲れる時はある。
そんな時に再訪したい雲のすみか、メガラヤである。

買って来たメガラヤ土産。ほっこり。


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