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非電化工房・藤村靖之先生との対話

わたしは「オシゴト」という地域の小商い講座を主宰していて、それはchoinacaの矢口真紀さんが主宰されている「わたしたちの月3万円ビジネス」を受講したことによるのですが。さらにその元となった考えが藤村靖之先生の「月3万円ビジネス」という考え方です。

「月3万円」というのがあまりにその言葉だけで一般的な意味、そのまんまの意味を多分に表しているので勘違いしがちなのですが、心の持ち方のような話です。きっと「例えば3万円だって良いんだよ」と気軽に自立できるということを伝えたかったのかも。藤村先生は著書も出されているので読んでみてほしいですが、レビューを読んでみると3万円の印象が強すぎて読んでるうちに前提が崩れて理解できてない方もいそうなので、前提を忘れないようにお気をつけて。

その前提とは、田舎で暮らしたいけど仕事がないという若者のために「人はひとりでは生きられないから、仲間と一緒に小さい仕事を作って生きれば良い」という提案が「月3万円ビジネス」だということです。
藤村先生は息子さんの喘息をきっかけに環境に良いことや一般的な電力に極力頼らなくても良い、むしろそっちのが楽しい暮らしが出来る方法を那須にある「非電化工房」という場所で考え続けて提案されています。

そんな「3ビズ」提唱者である藤村先生と、各地で3ビズ講座を主宰する仲間と一緒にオンラインで質問できる機会がありました。

私もずっと気になっていた「アイデアはみんなのもの。なぜならエネルギーが大事だから」という言葉について、いまひとつきちんと腑に落ちていなかったので、このことについて質問ができて、今度はちゃんと納得して腑に落とすことができました。
本当にアイデアはみんなのものとしてシェアできるものなのか?納得できるものなのか?まだ私の周りではそんな場面になったことはないのですが、前に「これは私のアイデアだったのに真似された」と文句を言っている人に出会ったことがあるのでそうなっちゃうこともありそうかな?と。

そんなときも忘れがちだけど前提が大事で、なんのためにやっているのか?仲間と一緒に生きるためじゃないのか?ということに尽きるかなと。そこがブレてしまっては指針がなくなり、ちょっとしたことで悩んだり戸惑ってしまうんでしょうね。なんのためにやっているのか?そこがしっかりしていれば、藤村先生の言葉で言えば「障害はたかが障害」、ひとつひとつ課題として分解して乗り越え方を選んでいくだけになるんでしょうね。

仲間と一緒に生きるためにやっているので、アイデア(夢)はひとりではなく仲間と一緒に生み出すのが良いとのこと。発明家である藤村先生は、アイデアを形にしていく過程で自分の中の熱量、ワクワクドキドキしてやらずにはいられない、そういうエネルギーがあり続けることが重要で自分の中からそんなエネルギーが枯渇しないように常に保つことが大事だと身をもって知っているということで。
そして私たちにとってエネルギーの源とは「仲間」なんだって。そしてそれはきっと、仲間と生きるというときに、お客さん=仲間なんだな、って、そういうことを小さいビジネスにするのが3ビズの考えだということを改めて理解できた気がします。だから地域に良いことしか仕事にしない。

だから仲間と一緒に育てたアイデアが誰かひとりのものにはなりようがない。それはお互いに知っていること。だからお互いに気持ちよくシェアできるんでしょう。

もう自分のやってきたことや順番、優先順位を翻さずにはいられない!まだまだ私は自分ばっかりワクワクしていた!相手も、仲間も同じくらい、一緒にワクワクして熱量が上がってなきゃならなかったのに。

気持ちよくシェアできないとき、そんなときはきっとプロセスを間違っていたり、自分の常識と相手の常識がぶつかり合っているときかもしれない。自分自身が人間として大きくなっていないときは、理解されないひとをなるべく避けて自分と仲間でできることから先に少しずつ実現していく。そうして積み重ねていくと、10年、20年かけて人間が大きくなっているかもね。

藤村先生から出てくるお話の要素はそんなにたくさんじゃないんです。でもだからこそ全てそこに集約されていて。そうすると物事シンプルに見えてきます。大事なことをなるべくいつも忘れずにいて、あれおかしいな?って思ったら、プロセスが間違っているんじゃないか?目的がブレてないか?とできるだけすぐ気がつくことができるようになりたい。

それにしても藤村先生のお話は、ミヒャエル・エンデを彷彿とさせます。エンデをちゃんと読みたくなってきました。

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