詩 ガラス細工
ガラス細工 作:米田太郎
両手いっぱいにガラス細工を
どれも想い出で壊したくない
たまらなく いとおしく
抱きしめたときに割れて落ちる
砕けたガラス 夜空の星座
まるで二人の別れゆく道に
涙で曇ったぼくが迷わぬように 光っているみたい
次から次と忘れられたら
また新しいガラス細工を
似ていても 素敵でも
違うから 彷徨う
風に吹かれて
失したものが戻らぬならば
通わぬ心も壊れてしまえ
そしてできることなら
せめて朝がくるまで眠らせて
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