散歩にゆこうよ 作:米田太郎 散歩にゆこうよ 風が呼んでる 草原の丘のほうへ 君を今日も待っているのは 今日だけの素敵なこと 草の香り 小鳥の声 花の色 たくさ…
夕暮れに 作:米田太郎 沈んでゆく夕陽が 鉄橋渡る電車が なんとも言えず 川の土手を歩いてる すれ違う人を 誰かが待っているのかな 疲れた足が急いでる そろそろ…
ぼくと月 作:米田太郎 秋の夜 月がきれい なんとなく寂しい ひとり飲む酒をやめて 誰かと話がしたい だけど ぼくだけ 遠い街 声は届かない しかたない 自分の影と月…
山々のこと 作:米田太郎 重たい荷物 きつい登り坂 嫌になるほど歩き疲れて 辿り着いた小屋の中で 人の話し声 山々のこと 悲しみなど知らぬような 嬉しそうな自慢…
枯葉 作:米田太郎 空に舞う枯葉を うらやましく思った どんなに見つめても 踊れない僕には 重すぎて 風に乗って踊れないよ 僕は重すぎて 枯葉が空に舞う 風の中…
ガラス細工 作:米田太郎 両手いっぱいにガラス細工を どれも想い出で壊したくない たまらなく いとおしく 抱きしめたときに割れて落ちる 砕けたガラス 夜空の…
悪魔誕生 作:米田太郎 僕が友人の失敗を望んだその時、囁きが聞こえた。 「お前の望みはわかった。」 「誰だ。」 「悪魔だよ。人間の欲望を集めて地図を作るのさ。」 悪…
回転遊具 作:米田太郎 幼い日々の公園で 回転遊具がぐるぐるまわる 君はいつでも僕の前 空はいつでも僕の上 家々も電柱も教会の十字架も ぐるぐるまわる ぐるぐるまわ…
迷い猫 作:米田太郎 スーパーのレジ脇のガラス窓にチラシが貼ってあった。 「迷い猫預かっています。」スズキ 123-45XX 鋭い眼光のその雑種は迷い猫には見えなかった。…
銀の月 作:米田太郎 いままで交わした約束も 君に届かぬことになる その悲しみをあの月は 知っているのか銀色の 冷たい光が照らす道 ただただ祈ることのみが ぼくを支…
銀杏細工 作:米田太郎 てんとう虫の 銀杏細工 じいちゃんを癒す 悲しき玩具 病室の窓辺 何も知らずに 風にあわせて ゆれていました 夏の夕暮れ そよ風のうた 痛み…
空蝉 作:米田太郎 透きとおるような飴色の 主をなくした空蝉を ぼくは集めて泣きました あなたをなくしたその日から ぼくのこころは抜け殻です ああ空蝉よ わかってま…
スプーン工房Cynthia
2022年11月16日 06:48
散歩にゆこうよ 作:米田太郎散歩にゆこうよ 風が呼んでる 草原の丘のほうへ君を今日も待っているのは 今日だけの素敵なこと草の香り 小鳥の声 花の色たくさんの出会いは きっとどれも奇跡散歩にゆこうよ 口笛吹いて 新しい風を感じて散歩にゆこうよ 雨があがった 虹かかる丘のほうへ悲しくたって 傷ついたって 信じよう明日のこと広がる空 流れる雲 そよぐ風君をやさしく
2022年11月6日 10:34
夕暮れに 作:米田太郎沈んでゆく夕陽が 鉄橋渡る電車がなんとも言えず川の土手を歩いてるすれ違う人を 誰かが待っているのかな疲れた足が急いでる そろそろ僕も帰ろう今日が終わって明日になれば きっと素敵な夢に出会える犬の声が響いてる 大好きな少年の帰りを喜んでる 散歩しようよ 暗くなる前に灯りをつけず暗がりを 楽しんでいるそのうちにいくつか星が光りだす 神話の中の
2022年10月30日 12:44
ぼくと月 作:米田太郎秋の夜 月がきれいなんとなく寂しいひとり飲む酒をやめて誰かと話がしたいだけど ぼくだけ遠い街声は届かないしかたない自分の影と月を仲間に朝まで宴ぼくが踊れば影もゆれてぼくが歌えば月はぼくを照らしてぼくはひとりぼっち月もひとりぼっちいつでも弱虫で他人を疑ってるぼくも本当は仲間がほしいなかなかできないいつでも自分だけ大きな顔を
2022年10月23日 09:19
山々のこと 作:米田太郎重たい荷物 きつい登り坂嫌になるほど歩き疲れて辿り着いた小屋の中で人の話し声 山々のこと悲しみなど知らぬような嬉しそうな自慢話僕も明日は風を集めて遥かな尾根を歩こうか朝日浴びた峰に立つと頬をさす風 果してない雲どうしようもないくらい寂しいけど生きてゆくんだまたどこかの山小屋で誰かの話を聞くんだろう山々のこと
2022年10月16日 16:41
枯葉 作:米田太郎空に舞う枯葉をうらやましく思ったどんなに見つめても踊れない僕には重すぎて風に乗って踊れないよ僕は重すぎて枯葉が空に舞う風の中で踊ってる空に舞う枯葉をなつかしく思ったどんなに見つめても戻れない僕にはどこかに忘れた遠いあの日の風のうたを僕は忘れてしまった枯葉が空に舞う風の中で踊ってる
2022年10月9日 07:51
ガラス細工 作:米田太郎両手いっぱいにガラス細工を どれも想い出で壊したくないたまらなく いとおしく 抱きしめたときに割れて落ちる砕けたガラス 夜空の星座 まるで二人の別れゆく道に涙で曇ったぼくが迷わぬように 光っているみたい次から次と忘れられたら また新しいガラス細工を似ていても 素敵でも 違うから 彷徨う風に吹かれて 失したものが戻らぬならば
2022年10月1日 09:49
悪魔誕生 作:米田太郎僕が友人の失敗を望んだその時、囁きが聞こえた。「お前の望みはわかった。」「誰だ。」「悪魔だよ。人間の欲望を集めて地図を作るのさ。」悪魔は高笑いをして消えた。翌朝天井に欲望の地図が現れた。そこには同級生の家族のそして自分の求めたものが書き込まれている。恐ろしくなった。「どうだい人の心は。醜いだろう。」「ふざけるな。」「欲望の地図が見えたらもう立派な悪魔さ。俺
2022年10月1日 09:35
回転遊具 作:米田太郎幼い日々の公園で回転遊具がぐるぐるまわる君はいつでも僕の前空はいつでも僕の上家々も電柱も教会の十字架もぐるぐるまわるぐるぐるまわるお父さんが疲れて止まるもう一度ねぇもう一度ぐるぐるまわるぐるぐるまわる風を感じてぐるぐるまわる片手を伸ばしてぐるぐるまわるそれでも風はつかめないそれでも空には届かないもう一度ねぇもう一度今また同
2022年9月24日 23:20
迷い猫 作:米田太郎スーパーのレジ脇のガラス窓にチラシが貼ってあった。「迷い猫預かっています。」スズキ 123-45XX鋭い眼光のその雑種は迷い猫には見えなかった。目が合った!?「おい、あんた。」「えっ私?」「あんただよ。助けてくれ。俺は迷ってねぇ。ちょっと休んでただけなんだよ。それがオリに入れられるは、写真撮られて街中に貼られるは、笑いもんだよ。助けてくれよ。」「私が?」
2022年9月17日 10:39
銀の月 作:米田太郎いままで交わした約束も君に届かぬことになるその悲しみをあの月は知っているのか銀色の冷たい光が照らす道ただただ祈ることのみがぼくを支えているような弱き心を投げ捨てて残る勇気を呼び覚まし今このときを生きるべし隣で眠る幼子の寝顔に思う夢は風君と出会えた偶然がいとしきふたりを連れてきたぼくらは共に生きてきた君に伝えることが今たった一つでいいんだ
2022年9月10日 11:24
銀杏細工 作:米田太郎てんとう虫の 銀杏細工じいちゃんを癒す 悲しき玩具病室の窓辺 何も知らずに風にあわせて ゆれていました夏の夕暮れ そよ風のうた痛みの波が 過ぎ去った後遠く見つめる 孤独な瞳気付かれぬように 知らぬふりして笑わせようと ゆれていました夏のたわむれ 道化師のうた明日を託した 静かな手紙天使になった じいちゃんの夢涙をふいて 力の限り強く生きよと
2022年9月4日 16:43
空蝉 作:米田太郎透きとおるような飴色の主をなくした空蝉をぼくは集めて泣きましたあなたをなくしたその日からぼくのこころは抜け殻ですああ空蝉よわかってますか主はどこへ どこへいったか憧れの空へ飛び立った生き急ぐその激しい声をぼくは木陰で聞きましたあなたの声を聞こうともぼくのもとへは届かないああ空蝉よ覚えてますか主の声を覚えてますか帰りを待って木々の枝にしが