やっちゃんおばあちゃん ③
廊下から
とても綺麗な夕日が見える
何年勤めていても
毎日見ても
綺麗だ
と思う
私「夕日綺麗なんですよ。その扉から顔出すだけで見れるんですけどね〜。一緒に見たいんですけどね〜。」
誘ってみるが
やっちゃんおばあちゃん「そうかい、あんた見といて。」
とほほ…
何度も誘うのもなんか気が引けるので
数日
諦めていた
また数日して
その日の夕日が一段と綺麗で
どうしても一緒に見たいと思った
ダメ元で
もう一度誘ってみることに
私「今日の夕日、今までで一番綺麗。私がおんぶしてもいいから、一緒に見てほしいです。」
やっちゃんおばあちゃん大笑い
「わかったわかった、おぶらなくていいから、そこまで歩くの手伝って。」
脇を支えて
廊下に出た
近くにある腰掛けに
隣同士で座る
やっちゃんおばあちゃん「ああ、本当だ。本当に綺麗だ。」
あの日に
やっちゃんおばあちゃんと見た夕日
綺麗だったな