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”楽しい”って何だろう?

こんにちは。りょーきです。今回は、私のアルバイトに関係するお話です。

私は現在、大学生のアルバイトの大定番、塾講師のアルバイトをしています。私が勤めているのは、中学生がメインターゲットの個別指導塾です。集団授業ではないので、ガリガリやるよりも生徒に勉強が楽しいと思ってもらいやる気を出させることに主眼をおいた指導が特徴的です。

新学期が始まる前の定期的な研修で、先輩講師の方からある問いを投げかけられました。それは、「皆さんは楽しさについてどう考えていますか?」という質問でした。私はその時ハッとしました。自分が提供できる「楽しさ」って何だろう、自分にしかできない「楽しさ」って何だろう。今まで気にしているようで目を向けることのなかった「楽しさ」について、綴ってみようと思います。

まず、字義的な楽しさ、言葉からイメージする楽しさについて考えてみます。Weblio辞書によれば「楽しさ」とは、「心が明るく満ち足りる様子。または、どれほど楽しいかという度合い。(実用日本語表現辞典)」だそうです。確かに。私も「楽しさ」と聞けば、心がウキウキして、思わず笑顔になるような感情をイメージします。

では、私の授業では、この「楽しさ」を目標にするのか?答えはノーです。同僚の講師には、このような「楽しさ」を体現できていて生徒に人気の講師もいます。しかし、表現が難しいですが、どこか生徒をエンターテインするようなのって、私には合わないなと、できないなと感じます。じゃあ、笑って楽しめる要素がないと、ガリガリ勉強路線になってしまうのではないのか?個別のうまみがなくなってしまうのではないか?

そこで、私は「楽しさ」をこのように定義しました。私が考える「楽しさ」とは、ズバリ「充実感」です。勿論、その日扱う単元の指導がわかりやすく生徒にとって理解できるものであること。また、その単元だけでなく、様々な教科・単元で応用できる考え方も習得できること。この2点をクリアできるような授業をすることを念頭に置いています。

「楽しさ」=「充実感」

このように考えるようになったきっかけは、自分自身の体験からでした。今年の年明けくらいに、高校の部活の顧問の先生から、少し集まらないかというお誘いがありました。私は軽音部に所属していたのですが、その仲間で少しセッションをしないかという提案でした。私は高校を卒業してから楽器に一切触っておらず”超初心者”に近いレベルまでになってしまっていたのですが、気楽に参加してと言われ行くことに決めました。”超初心者”なりに演奏は上手くできませんでしたが、久しぶりに仲間と息を合わせて演奏できた時、素直に「ああ、今楽しいな。」と思えました。この時の「楽しさ」は、その時間がとても充実したものだったから感じられたのではないかと考えました。この経験から、自分にとっての「楽しさ」は「充実感」にしようと思いました。

その考えから、私は授業における充実感を先述のように意識し始めました。

①その日扱う単元の指導がわかりやすく、生徒にとって理解できるものであること。

②その単元だけでなく、様々な教科・単元で応用できる考え方も習得できること。

①については基本というか、これが達成できていない授業はお金をいただくレベルに達せていないと思いますが...。より具体的に言うと、テキストに書いてある”教科書的な表現・説明”をなるべく噛み砕いて説明すること、また生徒の反応を見ながら”よりキャッチーな言い回し”が無いか試行錯誤することです。生徒はひとりひとり様々な個性があるし、理解のスピードや仕方も様々です。その生徒がみんな満足できるようにするには、つまるところ生徒の反応を見ながら試行錯誤するしかないんですよね。例えば数学で図形の証明を説明する時に、ある生徒はほぼテキストに沿ってミニマムに説明した方が良い。でも、ある生徒は証明の準備の段階でこれから記述していくことを全てメモしておいた方がすらすら進められる。などなど。

また、地味に大切だなと思っているのが②の観点です。授業で一問一答形式で教えることは簡単だし、すっきりしています。例えば三角形の面積の公式は「底辺×高さ÷2」だとか、「走る」と言う動詞は「ラ行五段活用」だとか。でもこれって、生徒にとっては”まさにその問題”を解くのには最短ルートなのですが、少し変わった問題を出題された時に戦えなくなってしまう可能性が高いのです。じゃあどうしようかということで、私はよく「思考の過程」を細かく区切って、穴埋めのような感じで誘導しつつ生徒に言わせることを意識しています。公式はまあ、覚えてもらわないと活用も何もないですが、動詞の活用を見分ける方法のようなものに関しては、順を追って”穴埋め”をさせています。このように考えたり覚えたりするようにすれば、全てを丸暗記するよりも脳のメモリを消費せずに済むし、気持ちもラクになると思っています。

... とそんなこんなで、私はEntertain よりもSatisfyに重点を置いて指導にあたっているというお話でした。私と同じように塾講師をしている方はどのようなことに気をつけて指導しているのか気になりますね。自分の考え方だけでなく、周りの講師も参考にしつつもっと成長できるようにしたいです!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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