グリーンの眼差し 第二章
日常
僕と紗英と美々と3匹の仔猫のゆる〜い時間が始まった。
小さな庭はラスカル、ノン、ミク達のテーマパークみたいな感じになったがもちろん入園料で、植えている藤の木やみかんの木はアトラクションへと変貌した。
やんちゃなラスカルが藤の木に登りノンも続くが、ミクは運動が苦手で登れないでいると美々が“こんな感じだよ”と優しく教えるかの様にお手本を見せて木に登ってから降りて来る。
決して上からミクを見ない、美々のする仕草に感じいるもの有ったのか紗英が微笑んでいる。
小さなぬいぐるみのような、まだおぼつかない脚で散々駆け廻りお腹が空いたのか僕と紗英のがいる窓辺へ駆け寄って来て“お腹すいたよ”てな感じだったので、紗英がミルクを皿に注ぎ差し出し、ラスカルが飲もうとした時、美々がラスカルに「ホニョ、ホニョ!!」と、注意した。
僕は「あれっ?」と言ったが、紗英は驚かずに「やっぱりね!」と言ったので、不思議に思い紗英に聞くと美々の身の上を想像していて「すてきな、グレーでしかも目がグリーンでしよ。 多分元の飼い主さんが亡くなってしまい、野良ちゃんになったのよ。だから用心深くのなったのよ。 今のネコ達は食べ物はしっかりして、お医者さんにしっかり行くので長生きするからね。」
「紗英は詳しいね〜」と僕が言うと、紗英が「私、ネコだもん。」と笑い飛ばした。
僕はミルクを出してから、窓辺を閉めたら先ずはラスカル、ノン、ミクが飲み始め、美々は最後にほとんど空っぽの皿を舐めていて、何気ない彼女の仕草に"愛情"を感じ、僕と紗英は温かさに包まれる。
シングルマザー
僕が紗英に「この子達のお父さんは、どうしてるのかな?」と言うと、紗英が「美々達の世界はみんなシングルマザーだよ!」と紗英の猫知識が披露された。
ふと窓辺に視線を向けるとさっきまで飲んでいた美々ファミリーがいなくなり何処かへ、お散歩に行ってるらしい。
3匹の仔猫を連れながらいつも危険に注意しながら、食事をさせて寝る所を確保し教育しながら過ごす美々に、人間の世界のシングルマザーの強さを感じてる。
垣間見て感じた事…!!
………………話は、続くかもね! …………