紅白の未来を
「行ってきます」と小学校に入学した娘の涼香の背中には、まるで“登山に行く”のかと思うくらいのランドセルを背負う。
大人の私でも重いと感じるものを背負いながら通う。
小さな体にランドセルがめり込み痛さが見ている私に伝わるくらいで疑問を感じる。
何を運んでいるのかな?と思うくらいで涼香に聞くと「教科書、テキスト、ノート、筆入れ、参考書、タブレットだよ。」
「そんなんだ、お母さんに見せてくれる?」と涼香に話したら、「うん!」と…!
確かに言ったものだけが入っていたがそれぞれの“厚さ”が厚く、それに加えタブレットまで毎日背負うのかと……。
売り場に“〇〇のハネ”とかいろんなランドセルがカラフルに並び、必ず“軽い”と言う“売り言葉”になっているのはこの事かと…!
あの荷物をいくらでも軽くしてあげたいとランドセルメーカーの配慮なんだと今更気付いた。
「肩が痛い」と言う娘の体を見たら、赤く腫れあがっている。
お隣の涼香の幼なじみの太賀くんは、腰が痛いと言う。
これは何かの“洗礼”なのと思ってしまう。
“先進国”日本と言われる国の子供達に、一体この先どれだけ多くのものを背負せてしまうのだろう?
ランドセルが重過ぎて、桜の花を観ることも出来ない程の重さで子供達は地面を見ながら歩いてはいないかな?
重すぎるランドセルに亀がひっくり返る様にさせられて、“天“だけを見せてしまい歩めなくしてないかな?
未来しか無い子供達に満開の桜を観ながら“下ではなく前を”向いて歩める様な、たくさん詰まっている”空っぽ”なランドセルにしてあげたい。
ランドセルで“肩が痛い”では無く、“桜、綺麗!”と涼香が友達と話しながら登校出来る“春”がいい!!。
…………………… 終 ……………………
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