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伊東君の反撃
小学校の帰り道に、たんぽぽがアスファルトの継ぎ目から生えているのを、伊東くんと真坂くんは見ていた。
あくる日の朝に、伊東くんがたんぽぽの話を皆にしていると、真坂くんが少し遅れて教室にやってきた。
伊東くんが「昨日のたんぽぽすごいよな。」と、真坂くんに話をふると「え〜、知らない…。」
話しをしていた友だち達が、’’えっ’’作り話?と…、教室がざわつき始めて小柄な伊東くんは’’ウソつき’’のレッテルが貼られた。
小学校で経験した’’たんぽぽ事件’’から、30年の時間が経過し大人になった伊東君は’’真偽’’よりも、先に大勢を味方をつけた方が、’’勝ち’’になる…。
狭い教室の人数は限られているけれど、教室、学校の枠から出た場所で自分は優位になれる…!
伊東君は片手で、’’小さい画面の携帯電話’’で、レッテルの貼られてない場所に知らせて、大勢を味方につけた…。
あの教室と同じ様な狭い空間でレッテルを貼られたのかも知れない…。
小学校の’’たんぽぽ事件’’の真坂くんがあの時「たんぽぽ、すごいな」と言ってたら…?
僕がいる場所からは、遠く離れたある島国のとある地方何処かの県の知事のお話…。
僕は面識がない伊東君は、僕の手に持つ携帯電話の画面の中では’’直向きないい人’’に見え、真偽は画面でしか知らないけれど…。
アスファルトのたんぽぽは、咲いていたの?…。
〜 終 〜