グリーンの眼差し 第三章
赤とんぼがねこじゃらしの穂に止まり、小さなおしりを“フリフリ”して採ろうとしているノンがを暫く見ていたが直前で赤とんぼに逃げられた。
おチビさん達が集合して作戦会議をし小さなアタマで考えていてどうやらミクが議長役で、それぞれの意見を聞き作戦をたてたらしく、ラスカル、ノン、ミクが赤とんぼを囲んで同時に飛びかかったが予想どおりアタマを"ゴッツン”と失敗し、まるでギャグ漫画を見るような光景
を少し離れた所から見守るグリーンの眼差しは温かい。
アタマをぶつけたのも忘れた様にラスカル、ノンが美々へと走ってきて、のんびり屋のミクが後から駆けてくる。
美々がおチビさんを舐めていて「痛かったねー、大丈夫だよ。」てなふうに、お話してる。
甘えベタのミクには美々が寄り添いゆっくりと時間をかけている。
お腹が空いたのか、見ている僕と紗英の方へやって来て食事を共にする事になったが、美々が嫌がるので窓辺にだして、窓を閉めた。
よほどお腹が空いたのかあっと言う間に、皿かカラになった。
食事か終わると横一列になり窓越しから、8個の目がテレビをキョロキョロ見ている、ちょうどテニスの試合が映すれていて“ポンポン”とテニスボールを追う頭が一斉に右、左と……。
いつもおとなしいミクが思わずスマッシュしたのは家の窓ガラスで、柔らかい肉球が“ペタペタ 、 ベタ”と……。
僕と紗英はテニスの試合を観るより、ミク達を観て思わず「ナイス!」とガッツポーズをした。
窓ガラスには8つの肉球の跡がペタペタと付いていて、「まるで4つのクローバーみたいだね!」と紗英が笑みを浮かべて、それを見て微笑んだ。 この時間が"いい〜“たまらくいい。
ふと窓越しの彼女のグリーンの眼差しに、見られている気がした。
……………………続きかも……………………!
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