なにげに文士劇2024旗揚げ記念連載#4【百々典孝】
西の作家たちがつくってくれたいい流れ
文:百々典孝
出版業界を盛り上げる。業界関係者たちよりもまず作家たちが動いた。
しかも勢いに乗っている西日本の作家たちが。
7月17日に一穂ミチさんの『ツミデミック』が第171回直木賞を受賞され関西の作家の直木賞受賞者がまた一人増えた。
その日は紀伊國屋書店梅田本店で【関西版元合同フェア】を7月5日~22日まで開催していた。関西版元合同フェアとは関西版元8社が集まり、それぞれの出版社が景品を出し合い、1冊購入頂いたお客様にプレゼントする企画。中には景品の「図書カード」が当たり、更にもう一冊買って帰るお客様もいらっしゃった。購入した本と、景品を出してくれた出版社の名前を覚えて帰ってもらうのが狙いだ。
関西の版元でしか濃い関西の本は出版し得ず、更に関西版元が元気になってくれれば関西本が増えていく。読者を創造しつつ関西本を増やしていくという狙いのフェアなのでした。その一角で一足先に「文士劇フェア」を開催。舞台に立つ先生方の作品を集めていましたが、フェア期間中に一部の先生方も来店され、お客様が購入された本にサインを入れて頂きました。これには読者も大喜び。
そして7月25日には第12回「大阪ほんま本」大賞に寺地はるなさんの『ほたるいしマジカルランド』が受賞。「ひらかたパーク」がモデルとなる、その中で働く人々の思いが胸を打つ関西ローカルの物語。大阪ほんま本大賞は関西にゆかりのある著者の関西が舞台となる文庫作品から1年に1冊、問屋と大阪の書店の投票により選ばれる。7月25日~翌年1月末までの半年間で関西の書店で受賞作を販売した収益の一部を社会福祉協議会に寄贈しており、子供たちに今まで累計で920万円分の本を贈ってきました。
8月上旬からは関西の書店約40店舗で「文士劇フェア」も開催予定だ。
流れはいい。
東野圭吾さんの『放課後』の売上も絶好調、このまま11月の文士劇までつなげて業界を盛り上げるのだ。
私も先生方の勢いに押されてなぜか出演してしまうことになってしまったけれど、出版業界は地方から盛り上がっていくのだ。ということを信じて放課後、練習頑張ります。
日時:2024年11月16日(土曜日)16時開演
開演:サンケイホールブリーゼ
全席指定 8,000円
[主催・製作]なにげに文士劇2024実行委員会
なにげに文士劇の詳細は上記HPまで!是非チェックしてください♪