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なにげに文士劇2024旗揚げ記念連載#4【百々典孝】

作家たち、舞台に立つ
筆一本で世にはばかる文士(作家)とその仲間が集まって、芝居をします。
文士劇は130年以上の歴史を持ちますが、大阪では実に66年ぶりの旗揚げ公演。素人芝居だからこそ懸命、アタフタと慌てふためいてしまうかも?
……そんな素敵な企画「なにげに文士劇」。
舞台に立たれる方々のエッセイを順番に公開します!!
第四弾は書店員の百々典孝さん。
是非お楽しみください!!

西の作家たちがつくってくれたいい流れ

文:百々典孝

 出版業界を盛り上げる。業界関係者たちよりもまず作家たちが動いた。
しかも勢いに乗っている西日本の作家たちが。

 7月17日に一穂いちほミチさんの『ツミデミック』が第171回直木賞を受賞され関西の作家の直木賞受賞者がまた一人増えた。

 その日は紀伊國屋書店梅田うめだ本店で【関西版元合同フェア】を7月5日~22日まで開催していた。関西版元合同フェアとは関西版元8社が集まり、それぞれの出版社が景品を出し合い、1冊購入頂いたお客様にプレゼントする企画。中には景品の「図書カード」が当たり、更にもう一冊買って帰るお客様もいらっしゃった。購入した本と、景品を出してくれた出版社の名前を覚えて帰ってもらうのが狙いだ。

 関西の版元でしか濃い関西の本は出版し得ず、更に関西版元が元気になってくれれば関西本が増えていく。読者を創造しつつ関西本を増やしていくという狙いのフェアなのでした。その一角で一足先に「文士劇フェア」を開催。舞台に立つ先生方の作品を集めていましたが、フェア期間中に一部の先生方も来店され、お客様が購入された本にサインを入れて頂きました。これには読者も大喜び。

 そして7月25日には第12回「大阪ほんま本」大賞に寺地てらちはるなさんの『ほたるいしマジカルランド』が受賞。「ひらかたパーク」がモデルとなる、その中で働く人々の思いが胸を打つ関西ローカルの物語。大阪ほんま本大賞は関西にゆかりのある著者の関西が舞台となる文庫作品から1年に1冊、問屋と大阪の書店の投票により選ばれる。7月25日~翌年1月末までの半年間で関西の書店で受賞作を販売した収益の一部を社会福祉協議会に寄贈しており、子供たちに今まで累計で920万円分の本を贈ってきました。

 8月上旬からは関西の書店約40店舗で「文士劇フェア」も開催予定だ。
流れはいい。

 東野圭吾ひがしのけいごさんの『放課後』の売上も絶好調、このまま11月の文士劇までつなげて業界を盛り上げるのだ。

 私も先生方の勢いに押されてなぜか出演してしまうことになってしまったけれど、出版業界は地方から盛り上がっていくのだ。ということを信じて放課後、練習頑張ります。

プロフィール
百々典孝(どど・のりたか)

1971年2月宝塚生まれ
紀伊國屋書店梅田本店勤務
OBOP(大阪ブックワンプロジェクト「大阪ほんま本大賞」)実行委員


■■■出演者■■■
黒川博行・朝井まかて・東山彰良・澤田瞳子・一穂ミチ・上田秀人・門井慶喜・木下昌輝・黒川雅子(画家)・小林龍之(講談社)・蝉谷めぐ実・高樹のぶ子・玉岡かおる・百々典孝(紀伊國屋書店)・湊かなえ・矢野隆
配役は下記の公式HPへ!!


日時:2024年11月16日(土曜日)16時開演
開演:サンケイホールブリーゼ
全席指定 8,000円
[主催・製作]なにげに文士劇2024実行委員会

なにげに文士劇の詳細は上記HPまで!是非チェックしてください♪


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光文社 文芸編集部|kobunsha
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