懐古するなら2014?2005?

復古的補強話

宇佐美、パトと、2014年の三冠メンバーの帰還が相次いでいる。
その一方で、確実にその時代を下支えしていた、ジェソク、今野、米倉といった、汗かき役はいなくなった。
一部では懐古的、復古的との批判もあるこの夏の強化部動向。
井手口陽介へのオファーは、クラブ間合意までは行っていたものの、やはり当人がヨーロッパでのプレー継続を望んでいるのか、流れたようである。個人的には、Jであれどこであれ、今の彼なら年間通してフル稼動可能な場がふさわしいと思う。それがリーズからのローンか、完全に新しい場所なのか、いずれにしても、現場スタッフが獲得を望み、必要とされている場所を最優先として選んで欲しい。2部でも、辺境のリーグでも、そこは問題ではないように思う。万全の状態に戻して躍動して欲しい。

フォーメーションに影響しそうな改正

J1がお休みのため、トップチームは約2週間、試合がなかった。
夏の選手登録が始まり、名古屋戦の宇佐美に続いて、パトや鈴木雄斗が加わることになる金曜の神戸戦、ただ、変わるのはスカッドだけではない。
このタイミング、というのがちょっと疑問ではあるけれど、新競技規則が適用される。
以前から指摘してきたけれど、アメリカンスポーツに比べれば、ルールの改正や運用変更には及び腰のサッカー界も、テクノロジーの導入を呼び水に、いよいよ時代の波にはあらがえなくなってきた。
ハンドの適用などが注目を集める中、長期的に最も意味を持ちそうなのが、ゴールキックに関する改正である。
今までは、ペナルティエリア内で、味方がパスを受けることが出来なかったものを、次節から、それを可能とするもの。
普段サッカーを観ない人からすると、そんなの別に大したことなくね?と思われるかもしれないけれど、意外とこれはでかい。
通常キーパーが蹴り、大抵は大型フォワードを目掛けてロングフィードしていたものが、そもそも日本には長身選手がいない編成も多いし、丁寧に繋ぐことが美徳化されやすいこともあるから、大分などをはじめ、ここで繋ぐことを優先するチームは多くなると思われる。
ウチとしては、一時よりもうしろでボールを握る傾向になっているとは思うので、必ずしも、パト目掛けて蹴るばかりにはならなそう。
3バックベースで、高尾とヨングォンがいる今のやり方なら、そこまで心配もしなくていいし、3バックを固定化することに拍車が掛かるかもしれない。
一方、J3のU23では、一足早く、今シーズンのスタート時点から、ゴールキックは繋ぐことを前提にリスタートしている。これまでは、旧規則適用のため、ボックス外で触らなければならず、プレスポイントとして狙われることもあったけれど、事前に取り組んできた分は、トップよりも先に馴染むと思われる。誰のアイディアで先行導入?しようとしたのかは知らないけれど…。

14年より05年に近い…?

話がそれたけれど、懐古的、復古的になるとしても、14年よりも05年に近付いていく気もしなくはない。
宇佐美がケガから戻り、パトが加入したことで、序盤の低迷から一気に三冠達成まで駆け抜けた14シーズンはしかし、しっかり固めて、ハードワークをして、というのが戦術的な肝やった。
今のウチには、良い意味でも悪い意味でも難しそうである。
05年といえば、未曽有の大混戦の中、失点も敗戦も多いながら、アラウージョ、フェルナンジーニョ、大黒将志の3人に、遠藤をダイレクトに介する時間を増やすことで殴り勝って優勝した。
今の前線にその破壊力はないものの、新しい中心、矢島と、アデ、パト、宇佐美をコネクトする時間は増やしたい。
前述した理由も含め、3バックを4バックにする選択はしんどい。幅を出すなら、361、あるいは343気味の、3421、あるいは3412が考えられる。
メンバー構成や戦い方、さらなる補強はあるのか、注目したい。

おまけ

ホームのJ3、長野戦。
直前で育成型期限付き移籍で山形へ行った高木、配球でメリハリを付けていた芝本の累積警告での不在が目立った試合。
谷の復帰や、伊勢航くんや唐山翔自くんといった、将来有望なユース組2年生のデビューなど、好材料もあった。
とりわけ、デビュー戦でゴールまでした唐山くんのような、良かった部分を観て楽しみにする方が今シーズンはいいかもね。
さすがにこれだけ主軸がいなくなると、結果との両立とかいうよりも、道場の乱取り稽古を見守る師範のような気持ち。

#ガンバ大阪 #GAMABAOSAKA


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