松波正信強化部長のプランニング
問われた真価
土曜J1のホームは清水エスパルス戦。
先週に続いて雨中の試合も、今週のスタジアムの芝はしっかりしていて安心。メンバーはほぼ固定やけど、小野瀬を、右ワイドではなくインサイドで起用する初の策、福田を右ワイド。トップには、これがラストマッチとなるファン・ウィジョ。
清水は序盤からハイプレスでハメにくる。危ないミスも起こしてドウグラスに詰められる中、東口順昭が落ち着いて対応する。
シンプルにウィジョを狙いつつ、バックライン前にはがして入れていくスタイル。何度かチャンスまでは行くけれど、前半は相変わらずの塩漬けで。後半は少しずつペースを作る。
小野瀬から遠藤。矢島を一列上げ、ギアも上げる。
ただ小野瀬のインサイド起用はどういう意図かな? 守備対応で、特に松原后かヘナト・アウグストをケアしたかったのか、90分まだ難しい小野瀬の負担を考えたのか、次節以降のスカッドを見据えての福田サイドか。ちょっとわからなかった。
両サイドが絞ったり上がったり、積極的やった清水も足が止まりだす。中盤の穴も大きくなり、交代すればするほど脇が開いてくる。決定機を決められるかどうかの展開へ。
食野からアデで、その流れを加速。
フリーの中村敬斗は西部洋平のビッグセーブに合い、ウィジョの得意ゾーンからのシュートはポスト。
悪かった頃ならこのままゴールならず、カウンターかセットプレーでポコっとやられていたかもしれない。
違いをもたらしたのは矢島の冷静さ。ボックス脇の福田に突破させるボールを出すと、クロスがこぼれたポイントで、抑えたシュートがネットを優しく揺らす。ウィジョの目の前をかすめる劇的決勝弾!
その矢島を高宇洋にスイッチして逃げ固め。
今後の編成
日曜J3のアウェーは福島。今まではとうほうスタジアム、この日はあいづスタジアムと、普段とは違う競技場の模様。
内容はあまり…。…特別酷かったというわけではない。ただ、今までの良さと悪さがそのまま出ていたので、真新しさがなかった。
トップに負傷明けの塚元大くん、2列目に川崎修平くんと食野壮麿くんを置いて4222ベース。
CKからファーでフリーのヘッドで折り返され、田尻と競りながらねじ込まれた。芝本のクリアも及ばずと判定。もっと、正当に闘わないと。
意外と繋いでくる福島、GKのパスをカットして芝本。悔しさ果たしてハーフタイム。
徐々にオープンになる。
猛攻した時間もあったけれど、ケガから戻ったばかりの塚元くんを長尾優斗くんに。適性はアンカーなので、本来はここで流れを変えたりするタイプではない。結果、もう一人しかいなかったフィールドプレーヤーの大野榛里くんデビューは、その後、長尾くんに代えて登場。これはかわいそう。サブがいなさすぎる問題は、大人の責任。
結果、またCKからプッシュされ、残り時間はチャンスを決めきれず。
この試合では、ショートコーナーをし続けているU23が、今シーズン初めてペナルティエリアにハイボールを1度入れたこともトピック。一回だけやけど。ええと思うで、色々試そう。
嫌なことでもする、って部分をちょっと増やそう。パスサッカーと、クリアをちゃんとすることは相反しない。空中戦で体を寄せることとももちろん矛盾しない。やろう。突き詰めよう。
キャリアプランナーたれ
さて、ウィジョを含めた放出に比べ、加入確定は現時点で宇佐美貴史のみ。
補強ポイント
①インサイドハーフで、左利きやサイズなど、今のメンバーに薄い要素のある若手から中堅までのプレーヤー
②ワイド、特に左、守備はそれなりに、攻撃で結果を出せるクラス
③ストライカーの、ヘディングやポストプレーもこなせる本格派で、年齢も国籍も問わず
こんな感じかな。
浮いた噂は井手口陽介の出戻りぐらい。ただこれも、いくらクラブ間が合意しても、本人が納得しなければ膠着する。顔馴染みの地で地固めをするのか、過酷な旅を続けのるかは井手口が決めること。
中村もローンでオランダ方面が決まりそう。
藤本淳吾も、J2首位の京都と話が進んでいるという。
選手のキャリアコンサルティングをするつもりで、プランナーとして提案することも大事やけど、松波正信強化部長には、ぜひ、クラブのプランニングとしての補強、補充をしっかり出来る男かが、今、問われている。
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