ただただモテたいだけなんです
第1幕【出現】
DRAKKU「おい…ROCKU…起きな!」
ROCKUN ROLL「んだよ…こんな時間に。こっちは明日もはえぇーんだわさ…」
28時の名古屋。深淵の底。
太陽を忘れ、青空を忘れ、やがて愛すらも忘れたこの街は、今日も冷たい雨が地面を叩く。
DR「"視た"んだよ…今!さっき!」
RR「大声だすんじゃないよ…なに…例の"ヤツ"かい?」
DR「バカ!!落ち着いてられっかい!すぐそこにいるんだよ!?あいつは…
DRAKKUが息詰まる。彼女が驚くのもわけない。
"ヤツ"が街に来た
21世紀を暗黒に包み込んだ悪魔
真っ黒な土星(サターン)
太陽を落とした女
最悪野郎(さいあくやろう)
その名も——————————
"SEX"
第2幕【始動】
RR「何しに来たんだよあの野郎…」
DR「アタイ怖いよ…またあの日の悪夢が繰り返されると思うと…」
RR「大丈夫だ、お前は俺が守るだわさ」
DR「ROCKU…」
ROCKUN ROLLは腕が立つ戦士(バスター)だ
頑固でマイペースだがいざという時は頼りになる。この街じゃ信用も厚く、問題事が起きるとまずROCKUの元に皆が訪れるほどだ。
彼女と対等に渡り合える戦士(バスター)は…"SEX"くらいしかいないだろう。
RR「どれ…ちょっくら街の様子を見てくるべさ…」
DR「アタイも行っていいかい!?あんたの強さはわかってるが…今回はどうも…」
RR「なんだい、俺が信用できないっていうのかい。」
DR「違う…あいつ…何か持ってたんだ…大きな何か……そうだ!!"鎌"だ!あいつ"鎌"を持ってた!」
RR「鎌ぁ?あいつの武器は銃(ガン)だろ?…なにを…」
ジリリリリリリリ!!!!シンニュウシャ!!シンニュウシャ!!
DR・RR「!?」
アジトの警報ベルが鳴り響く
いつもに増してアジト内部に緊張が走る
その瞬間
バァァァァァアン!!!!
大きな鉄扉が大破するほどの衝撃
そこにいたのは———
SEX「ただただモテたいだけなんです…」
RR「くそっ!!!下がれDRAKKU!!!」
ザシュッ!!!
DR「ぎゃぁーーーー!!!」
SEXの鎌がDRAKKUを切り裂く
DR「あとは…頼んだ…ROCKU…ガクッ」
RR「馬鹿野郎…お前の仇は絶対…グ…グワーーッ!!!」
ザシュッ!!!
SEXの鎌がROCKUN ROLLを切り裂く
2人の死体が転がった部屋は
ただただ冷たくそして…
1人立つ尽くす悪魔を闇に包む
SEX「ただただモテたいだけなんです…」
彼女の殺戮は続く…