マジックナンバーは今も3なのか?
常識を疑ってみる。
ライターなら一度は聞いたことがあると思う。
実際、「3つの理由」とか「3つのメリット」とか、「3つの~」は、WEB記事で多用されている。
この3という数字の説得力は、"世界中”で"昔から”ささやかれている。
たとえば、歴史上の美女TOP3は「世界三大美女」と括られる。
四大美女ではない。
他にも、「天・地・人」「心・技・体」「うまい・やすい・はやい」などなど…3つの要素で括られる言葉は圧倒的にキャッチ―である。
僕自身も、よく使う。
ただ…最近思うのだ。
3つは多くないだろうか?
マジックナンバーの現代事情
WEB記事ではこんな冒頭をよく見る。
これを見て僕が率直に思うのは、こうだ。
これが書籍や雑誌だったら余白をたっぷり設けて①は緩和できる。
②はお金を出して買ったんだから蛇足感があっても強引に読むだろう。
でも、無料で読めて、似たような記事がたくさんあるWEB記事の場合は?
「ダルっ」と思って「戻る」をしてしまう人も多いんじゃないかと思う。
ちなみに僕がWEB記事を読むときは、頭から順になんて読まない。とりあえず一度全体をザっと眺めて、簡潔にまとめられていそうな印象を受けたらあらためて冒頭から読み直す。
長い印象を受けたらそもそも読まない。複数ページにまたいでる記事もちょっと食指が伸びにくい…新しいページを開くためにイチイチ時間がかかるからだ(そういう「引き延ばしをする記事」に限って広告てんこ盛りで、読み込みに余計に時間がかかったりする)。
つまり、中身の良しあしの前に、文章の体裁でフルイにかけられるわけだ。
このフルイの眼は細かい。体裁は、見出しやタイトルと同じくらい重要だと思う。
マジックナンバーはアップデートされるべき?
このマジックナンバー3の法則は1956年に登場したものらしい。
WEB記事なんて無い時代の物だ。
もちろん、スマホなんて存在していないから、私たちは広告漬けの生活を送っていない。アフィリエイトブロガーも盛んに活動する情報商材屋もいない。
現代は「読ませよう読ませよう」と企むライターがそこかしこにいる(僕もその一人だ)。目移りする。
だとすれば…
マジックナンバーは、もう3では多すぎるのかもしれない。
しかし、2だとどっちつかずな印象を受けて、どうにも気持ち悪い。
ならば…マジックナンバーは、1である。
ターゲットを絞り込んで、「この人に届けたい」という記事を苦心して書くこと。
今、なおさらライターに求められているように感じる。