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接客のかたち

先日うちの工房で、業界の大先輩と打ち合わせをしていました。そこにお客様が来られました。ぼくが品物や仕立てについてお話している間、先輩は話の途中だから帰る訳にもいかず、少し離れたところで待たれていました。
お客様が帰られた後、「おもしろい接客するんだな。」その一言が頭に残り、ここ数日は接客について考えていました。

振り返ると開業した当初は「失礼があってはいけない」意識が強すぎました。肩肘張って、固苦しいやり取りになっていたように思います。若かったです。反省。
スタッフが入ってからは、店番を任せて都心の百貨店に出展したりすることもありました。これは今考えるとありえないことで、未熟な彼らに任せるぐらいならシャッターを閉めておいた方がよかった。考えが甘かったです。反省。

今はどうかというと、かしこまって「接客」だとは捉えていません。
まずは見て触れて、革や仕立てについて知っていただきたい。御注文時の打ち合わせにおいては、誂えることとその時間を楽しんでいただきたい。
そこだけを考えるようになって、明らかにお客様の笑顔が増えました。落ち着くべきところに落ち着いたように思います。

話は変わって、今朝は海外在住のお客様とビデオ通話で打ち合わせ。現地時間は夜ということもあって先方はお酒を片手にリラックスムード。
こういう打ち合わせが今後のスタンダードになるのかもしれませんね。

小さな革工房ってちょっと入りにくいかもしれませんが、皆様どうぞお気軽に。
品物ができるまでの過程もお楽しみいただけたら幸いです。

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