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愛してるゲームを終わらせたいの感想を書く。第二話。


一日一話、愛してるゲームを終わらせたいの感想を書く。今日は第二話「幼なじみはなじみにくい」です。

第一話は桜舞う中登校していく二人で終わり、第二話はそのままクラス発表のシーンから始まりました。
この出だしの緊張感いいですね〜。右下のコマであからさまに手を組んで祈るみく。「たのむ…!!たのむたのむたのむたのむ…」というゆきやの心の声。そして同じクラスとわかった時のリアクション。
もうバレバレですやん(笑)というツッコミはさておき、1ページ目右下コマのみくの切実な表情から次ページ左上コマの一気に明るくなる表情。その先の「えへえへえへ」まで含めて、本当にみくは表情の変化が多くて可愛いなぁと感じます。
そしてこんだけ素直に祈って(かっっ…神様ぁぁー!!)とまで思っておきながら、すかさず平静を装って取り繕う二人。さすがゲームが染みついてる。
なんか訳わかんないことを言い合いながらも、この一年への決意を固め妄想を膨らませる二人。
ゆきやに攻められるみくも可愛いけど、みくの妄想シチュがなんともウブな感じでそんなところまで可愛い!
(楽しみだなー!!)からの即オチ「ボッチーン…」
このコマはブルースカイでの堂本先生の初投稿にも採用されていましたね。
周りが盛り上がるのと対照的に隅の席に映る一人寂しい後ろ姿には哀愁すら感じられます。

あんなに仲良く登校してきたのに、教室発表で一緒に神に祈ったのに、教室入った瞬間あっさりアカネ達と合流する、みくのある種のドライさがいい(笑)
ゆきやに聞かれて(今さらそんなこと言われても…)といった様子で「みんな入学前に、インスタんで交流してたし。」とキッパリ。
ゆきやの「そんなことある!?」って「現代っ子なら知っとけよ!」という感じですが、これが陰キャの姿なのかもしれません。

7ページでは、あっという間に男女分け隔てないグループ(男子側は藤くんと近政くんなのかな?)と楽しそうに盛り上がるみくを見て、中学の時と同じだとヘコむゆきや。そこに救いの手を差し伸べてくれたのは、みくでした。
左下のコマで「ひきこもり陰キャぼっちっち〜」ってなかなかの言いようだと思うけど、そんな声に頬を赤らめて少し嬉しそうな表情を見せるゆきや。惚れた相手からはなんと言われようが話しかけられるだけで嬉しくなってしまいますね。

「変な意地でインスタンやらないから〜」という至極真っ当なツッコミをするみくに、わけわからん屁理屈で応戦するゆきや。「なんの用だよ。」の問いかけに「学校では名前呼びやめない…?ね?浅葱くん。」と返すみく。
ここの左上のコマの「グサ」がゆきやのダメージの大きさを物語ってますね(笑)実際、仲良いはずの幼なじみにこれ言われたら耐えられないやろなぁ。
そして中段のコマ、憐れむようなジト目でゆきやを見下ろすみく。こういう表情もちょっと新鮮でいい。
必死に取り繕うゆきやに対し、いつもの笑顔に戻って「冗談だよ。」のあと、次ページで天使の笑顔で「特別って感じがするから。」って。エグいコンボをぶち込んできましたなぁ!
照れながらも「ゲーム」とわかって安心したのかいつもの調子で反撃に出るゆきや。いや必死に反撃してんのかも知れんけど、ほぼフルボッコにされてるぞ!というツッコミはさておき、「心を込めて呼んでみろ」の煽りに、視線を逸らしながらなんとか応戦するみく。可愛い。

さっきまでのダメージはどこへやら、勝利宣言をするゆきやに、いつもの膨れ顔を披露した後、「別に勘違いってわけでも……ないのかな。」「…ね?」←これよ!
この含みを持たせた言い方をして「私は特に断言してませんけど解釈はそちらにお任せします〜」ってそんなん許されるのごく一部やぞ!と。当然ゆきやに耐性があるわけがなく一瞬で脳裏をさまざまな思考が巡り、みくに翻弄されまくる。
けれどもそんな一通りのやり取りに満足げなみくが14ページ上コマで笑顔を輝かせたところでアカネ達がカットインしてきました。

……そう、何を隠そうこの二人、登校してすぐ、入学式すらこれからという状況で教室内で堂々と勝負を繰り広げていたのである!そりゃ周囲もそんな反応になりますて。(47話参照)

さて、友達との会話を抜けてまでイジリに来てくれたことに満更でもない様子のゆきやの元に陽キャ襲来。アカネと柳(茉莉花)が加わり、陽の者のオーラにたじたじのゆきや。そんなキョドゆきやをからかうみくに対しアカネから衝撃の一言。
「モテそうな顔してるのに。」
これにはみくとゆきやも「え?」とシンクロを発揮。
「あさぎって変わった名前だよねー」という幾度となく言われたであろう最初の絡みに、中学の時もスルーされた「新撰組の羽織に〜」と返すあたり、もうちょいなんとかなんだろ!とやきもきもしますが、そこは高校デビューにかけただけあり受け入れられる。
ぼっち脱却を目指し意を決して会話に臨むゆきやとアニメ好きな陽キャアカネは相性が良く(?)会話が弾む様子。自分抜きでも会話が盛り上がる様子を隣で眺め、最初は「珍し〜」「アカネたちと馴染めるのはいい事…」などと考えていたみくですが、次のアカネの一言に事態は一変!

「じゃ、ゆきやって呼んでいい?」
さすが「蘇芳」の名を冠するだけあってゴリゴリにかき乱してくれますわ。
これにわかりやすく驚いたみく。そのあとどんどん小さくなりながら3人の話す様子を眺め、自分の見たことのない表情を見せるゆきやに戸惑いを隠せない様子。
この辺の描写は見事ですね。
みくの中で、ゆきやは陰キャで他の人と馴染みにくくて、でもそんなゆきやのいいところを私は知ってるし、手を引いてあげるような感覚を無自覚に持っていたのかなと思います。そんな中で唐突に「自分がいなくても楽しそうに盛り上がれるゆきや」を目の当たりにしてその心中とはいかばかりだったことか。極めつけに「ゆきやって呼んでいい?」ですからね。ついさっき「ゆきやって呼ぶのは私だけで特別って感じがする」と天使の笑顔を見せたのも束の間、余程の動揺を受けたものでしょう。

そしてアカネ達がつけまを直しに離れたところで出た「なんて顔」。そりゃ「なんて顔」にもなりますわ。ただゆきやに指摘されて慌てて顔を隠しながら「いつも通り可愛い顔だよ!?」って返す姿はあまりに可愛すぎる!
ここで初めて嫉妬していたことを自覚するみく。
そんなみくを見て攻めるチャンスだと感じ取るゆきや。(←なにが「よし…っ」やねん!)
攻勢に出ようとしたゆきやに対し、変な叫びと共に離れるみく。
そんなみくの姿を見て腹を抱えて笑った後、「お前と話すのが一番消費カロリーが少なくて済む」「距離の詰め方すげえし怖えし…」と不器用ながらも気遣うゆきや。
そんなゆきやの思いに触れ、顔を赤らめながら「…ゆきや。」と呼ぶみく。
最後はみくの顔に天使の笑顔が戻りました。

いや〜濃密!
クラス発表の段階からさまざまな表情を見せる二人。ここら辺の動きの多さは、呼んでてほぼアニメを見ている感覚に陥りますね。そんでみくの表情がいちいち可愛い!やっぱラブコメはヒロインが可愛くてなんぼなところもありますから!(←男子側の意見です)
陰キャでぼっちで、みくに押される一方のゆきやが意外と馴染めてからのみくの表情の変化、机のところでスルスル小さくなっていく様子、アカネ達と話すゆきやを見て芽生える気持ちと、その昇華の仕方まで、この1-2話の間で見事に描かれているな〜って感じました。
どちらかだけがリードしているわけじゃない、お互いに青いところがあって、うまくいかないところがあって、でもお互いを思う気持ちは誰にも負けなくて、そんな相手に見合う自分になりたくて。

いや〜この漫画面白いっすわ。

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