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図書館でふと目にした本の背表紙

2ヶ月間入院して、8月5日に退院してから毎日体力の回復するために市民センターのトレーニングルームに通っている。
予定では、9月には仕事に復帰出来る見込み。
このところ、猛暑日が続き、トレーニングはトレーニングルームが開く10:00〜14:00の間の2時間トレーニングをして、家に帰っても暑いので、図書館に寄って雑誌など読んで涼んでから帰宅する。
今日もいつものように図書館に寄って雑誌を読んでいた。
ちなみに今住んでいるみやま市には3つ図書館(みやま市立図書館、山川市民センター図書館、まいピア高田図書館)があり、それぞれ扱っている雑誌がことなるため、トレーニングルームのある『みやま市総合市民センター』に隣接するみやま市立図書館を利用することが多いのだが、今日は自宅から1番近い山川市民センター図書館へ来て、雑誌を読んでいた。
ふと、何気なく視線を上げたとき、座っているところの正面の本棚の1番下の中にあった本の背表紙に目が止まった。



その本は村上春樹著の『アンダーグランド』。
簡単にこの本に説明すると、1995年3月20日の朝、同年1月の阪神大震災につづいて日本中を震撼させたオウム真理教団による地下鉄サリン事件。 この事件の62人の関係者にインタビューを重ね、村上春樹が真相に迫るノンフィクション。
勿論のこの本が出版されたとき、すぐに読んでこのときに何が起きたのか詳しくわかった。
この当時、西武池袋線沿線に住んでいて、勤め先が虎ノ門にある職場だったので、池袋から東京メトロ丸ノ内線荻窪行に乗り、霞が関で東京メトロ日比谷線中目黒行に乗り換え、神谷町で下車するというルートで通勤していた。
いつも通りに出勤していれば、この事件の被害者となっていた。
この日、高田馬場にある会社の研修所に行っていたため難を逃れられた。
昼休みに研修所の近くの食堂に行ったとき、TVでこの事件のことを知った。
幸い同じ職場に通う中で丸ノ内線や銀座線を利用する同僚は営業所に寄らずお客様のところへ直行などで難を逃れていた。
事件が起きてから、時間が経過するにつれことの大きさわかってきたがそのとき何が起きたのか詳しく知ったのは、この村上春樹著の『アンダーグランド』を読んでからだった。
この事件のことが詳しくわかったことで、その日いつもと違う行動をしていなければ被害者となっていたことは間違いないと思うとぞっとしたのを覚えている。
この事件がきっかけで駅構内や街の中からゴミ箱が消えていった。
平和と思われる日本においてもテロが起きる可能性があるということを日本国民が知った事件でもある。
もう来年の3月で事件が起きてから30年になるが今でも忘れられない出来事だ。

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