生理(月経)は、もうタブーじゃない
あなたは生理の話をパートナーとした事がありますか?
あるアンケートで「生理のことを周囲の人と話しやすい環境かどうか」女性に尋ねると
「話しやすい」と答えた人は72%
という結果でした。
しかし一方で
約80%の男性が生理の知識がない
というデータもあります。
生理は昔に比べるとかなりオープンに話されるようになってきました。しかしまだ限られた範囲の相手にだけ、話せる話題ということのようです。
この私にとって初めてのnoteでは、生理に苦しむ女性とそのパートナーの男性に向けて、メッセージをお伝えしたいと思います。
「生理がタブーの時代はすでに終わっている。生理用品は発達した。あとは無知無関心な男性が準備を整え、紳士になるだけ。」
女性に、生理のことを周囲の人とよりオープンに話したいか?を聞いたアンケートでは、
「もっとオープンに話したい」46%
さらに、男性も生理についてもっと知るべきか?という問いには
「知るべきと思う」90%
という結果でした。
この結果から見えてくるのは
「生理の話は人前でしたくない」
と思われた時代はすでに終わっていて、女性は生理についてもっと
「知ってほしい」
と思っている。
しかし、男性の理解はあまり進んでいないという状況です。
どうして理解が進まないのか、私が調べて、気がついた事をお伝えしていきます。
1、生理のタブー視
まず生理には、なが〜〜〜〜〜〜いタブーの歴史があったという事。
生理について偏見や誤った知識が伝えられてきました。
インド映画『パッドマン』は、インドに、安価な生理用品を広め、多くの女性を救った、ある男性の実話をもとに作られたお話です。
主人公の男性が、生理になった自分の奥さんの様子を見にいこうとして、
母親からきつく怒られるシーンがあります。
インドでは最近まで、生理は「けがれたもの」として扱われていました。
日本でも、大正時代まで生理について口にする事が、じつの母親や、女姉妹の間ですら、嫌がられていました。
「秘め事として他人に伝えてこなかった」
「けがれたものだから出来るだけ隠そうとされてきた」
そんな歴史があります。このために現代でもなお、
「生理の話は人前でするもんではない」
という風潮が根強く残っていて、それが男女の認識の溝になっている気がします。
2、仕組みがわかってまだ2分
ところで、そもそも生理の仕組みが分かったのは実は最近という事をご存知でしょうか。
20世期前半の医学雑誌に「生理の血には動植物を殺す毒がある」という迷信が真面目に掲載されていました。
ごく最近まで、間違った知識が世間一般に信じられてきました。
医学的に本当に正しい仕組みが、世間に伝えられたのは20世期半ばになってから、まだほんの6〜70年です。
人類が誕生してから数十万年。
誕生から現在までを24時間で例えるなら
生理の仕組みが分かってから
まだ約2分くらいしか経ってません。
それほど複雑で、謎の多い現象だったという事です。
そして未だによくわかっていない事もたくさんあります。
3、女性自身も理解していない
そして調べていてわかったのは、実は「女性自身も理解までしている人は少ない」という事です。
「風邪」は、ほとんどの人が、体験したことのある病気だと思います。
ですが、風邪の原因ウィルスが、実は200種類くらいあって、その中のどのウィルスと、自分の体のどんな免疫が戦って、その症状が出ているという事を、説明できる人は少ないと思います。
同じように、女性は、ある年齢になると生理を体験しますが、理解まではしていないかたが多いのではないでしょうか。
あなたは自分の生理の仕組みを、パートナーに説明できますか?
おそらく、多くの人は正確に、説明できないと思います。
4、無関心な人へのアプローチであるという事
ほとんどの男性は、女性の生理について無知無関心です。
関心の無い人へ「伝える」という事は、簡単ではありません。
女性同士のように「知ってる」相手に伝えるのとは全くわけが違います。
例えば、生まれて今まで、空気が汚いと感じた事がない人に、空気清浄機のセールスをしても話も聞いてもらえないでしょう。
まず「無関心」から「関心」に
「他人事だと思ってる人」を「興味を持った人」へ
育てる教育的アプローチが必要になります。
伝える側には深い「知識」と「根気」が必要です。
「無知無関心な男性」に
「一般的な女性」が
生理の問題を正確に伝えるのは
思った以上に難しい事なんではないでしょうか。
ここまでが、調べていて気づいた事です。
ここからは私がそれらをふまえて、どんな社会を実現していきたいか、という事をお伝えしていきます。
これからの男性の役目
キャッチコピーは「男の側から学びに行こうぜ。」
男性は何よりもまず生理について「知る」事が大事です。
その存在に「気づく」だけでも良い。
「無関心」から「関心」になるだけでも大きな成長です。
それだけで世の中の多くの問題が解消される気がします。
「生理」は「妊娠」のための仕組みです。
ヒトという種が、存続していくために、ヒトの片割れである「女性」が担当してくれているだけで
実は男性を含めた「ヒト全体の大切な問題」です。
これからの時代
男性がやるべき事は自分から生理について学びにいく事です。
タブー時代、無知と偏見に頭を染められた一部の男性は
女性を見下して、生理を「けがれたもの」として’’威張って”否定していました。
先ほど「秘事として伝えてこなかった事」が理解が進まない原因と話しましたが
「そうさせたのは他でもない我々男性だった」のです。
現在の女性の苦しみに、男性は大いに責任があるという事は、間違いありません。
これから私がやっていく事
「月経ジェントル」の養成
今までは男性にとって「生理」は「他人事」でした。
「知る」機会が巡ってくる事は、なかなかありませんでした。テレビで流れる生理用品のCMくらい、ではなかったでしょうか。
私がここまで関心を持ったのも、たまたまの巡り合わせでした。
普段は誰よりも健康的で元気な彼女が、意識を失うほどの月経困難症だった事、それと、自分が人生でなすべき事は一体何か、深く考え直していたタイミングが重なりました。
社会人経験14年目、身近な人を助けたい、楽になって欲しい、その為に自分は何をすべきか考えました。
これまで社会で働いて身に付けた事は「仕事とは、誰かのために自分が出来ること探し」という事です。
それは決して受け身ではできない。自分から動いていこう、と決めました。
生理について積極的に伝えられる機会を作って、社会を少しでも良い方向へ変えていきます。
これまで「生理の話」を、周りの身近な人にしてみました。男女関わらず、みんな「生理に理解を示す男性」に肯定的な意見をくれました。「自分のやるべき事」が見えた、と思いました。
私がすべき事、それは
生理について自分から学び、行動できるヒト=「月経ジェントル」
を増やす事です。「生理」は生物学的には「月経」といいます。「月経」について正しい知識を持ち、それを行動に表せるヒト=「月経ジェントル」と名付け、この思想を広げていきたいと思います。
長い間、女性を苦しませてきた生理問題の歴史に、私たちの時代で終止符を打ちたい。
まずは生理にまつわる「正しい知識」、これからの時代に沿った「新しい考え方」を、男性の立場から発信していきたいと思います。