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『トラペジウム』上映館を求めて

いや〜『トラペジウム』、いい映画ですねぇ!なんでこんなにハマったのか未だによくわかってませんが、もう20回以上観てます。たぶんこの十年で劇場で見た映画の倍ほどの回数をこの3か月で観てる計算に。
そんな『トラペジウム』も上映8週目の7月4日をもってファーストラン(※封切りからすぐに流す映画館での上映)が終わり、現在は数少ないセカンドランの時期となっています。

ファーストランの時は奈良近辺のイオンモールの中にあるいくつかの映画館に通いまくってたんですが、それもあえなく上映終了となり、関西の上映館に行ってきました。

7/18 舞鶴八千代館へ

奈良から京奈和自動車道を上がり、いくつか乗り換えて京都縦貫道でズドンと。特に道に迷うこともなく、というか京都縦貫道を降りればほぼ一本道なので、だいたい2時間ちょっとくらいで着きました。舞鶴には。
……ところが舞鶴ってエリアが「東舞鶴」と「西舞鶴」に分かれてるんですね。駅がそうなのはなんとなく知っていましたが、実際は山で完全に分断されており、まず着くのは「東舞鶴」。映画館のある「西舞鶴」地区には車でさらに15分ほどかかりました。

1937年開館の歴史ある映画館だそうで。
トラペジウム、やってました
劇場内のポスター

ここでちょっとしたトラブル(?)があり、「12:15の回だな」→「じゃあ11:55に着くつもりで行けば大丈夫だな」と思って、寝て起きたら「12:55開始だな」に記憶がすり替わってしまっていて、現地周辺についたのが12時過ぎ。「なんかどっかでご飯食べるか〜」とか呑気に街中を走ってみるもののなんかピンと来る飲食店がなく、「一応早めに車停めて劇場見とくか〜」と思ったのが12時13分。「本日上映作品」を撮ってたら……アレ??12時15分から!?!?となり、慌てて窓口でチケット買って駆け込みました。
昔懐かしい感じの暗幕カーテンをくぐって入った場内はすでに真っ暗で、二番館(※セカンドランを主に上映する映画館)ということもあり予告編もとても少ないので、暗闇の中で座席の列を探すのと音声ガイドを起動するのでギリギリでした。
映画の中の暗転シーンでたびたび星座が映るような感じがあり、「こんなところにも星空映ってたっけ、見落としてたかな?」と思ったものの、おそらくスクリーンか映写機かどちらかの具合で暗転時でも完全に黒くならないドットのようなものがまばらにあるようで。まあ通常のシーンでは全然気になりませんでしたし、暗転時も星空っぽくて、これはこれでアリでしたね。

キングギドラの立体看板がイカツい!脇には謎の二宮金次郎像。

シネコンなどが出てくる前、平成ゴジラシリーズとか東映の夏休みアニメ映画とかやってたのは確かに街中のこんな劇場だったよなと懐かしくなりました。上映ありがとうございました。

13時55分頃映画が終わり、次の塚口が19時5分なので時間にはかなり余裕あり。映画館近くの和菓子屋「勇貫堂」さんに寄ってみました。

映画近くの和菓子屋『勇貫堂』で買ったお菓子

粒あんの羊羹を羽二重で包んだ「雫」が食べごたえあって美味しかったです。左の「うらにし」はこしあんの桃山みたいなお菓子、右の「栗饅頭」も甘納豆にした栗が細かく散りばめられている感じで食感にリズムがありよかったです。全体的に、甘さ控えめではなく、ちゃんと甘いオールドスクールな和菓子で、個人的にはとても好印象です。
他にもいろいろ商品があったので、もし再訪する機会があれば試してみたいところです。

7/18 塚口サンサン劇場へ

時間に余裕があるので高速を使わず下道でダラダラと行くつもりが、通行量も信号もぜんぜん無いもので、平均移動速度=法定速度くらいの快調なスピードで川西まで。川西の市街地エリアからは通行量がグッと増えて移動速度が低下しましたが、それでも予定より1時間以上早く着きました。
提携駐車場があるとのことで、そこで駐車。そしたら係員の方が開口一番「映画でっか?」「何時の?」と。聞けば提携駐車場は21時に閉まるので、映画によっては利用できないと。今回トラペジウムは19時5分開始で20時45分終了予定。中々にギリギリですが、大丈夫だと思いますと伝えたら「できるだけ早よ帰ってきてくださいね」との事。できるだけ早く帰りますねと返して、駐車のレシートを貰いました。

塚口サンサン劇場
トラペジウムの紹介
シアター前
ビルの中の複数のフロアにまたがってシアターが散在する構造

劇場に行って発券、駐車のレシートを見せてハンコをもらいます。3時間無料ということで、ちょうどタダになってありがたかったです。
しかし7/19〜の『トラペジウム』2週目は19時20分からの開始・21時過ぎの終了予定だったので、提携駐車場の利用は難しかったと思われます。車で行く場合は終映時間に注意が必要ですね。

さてこの塚口サンサン劇場、映画館の座席数の規模にそぐわぬオーバースペックな音響機器を揃えていることで有名です。『ガールズ&パンツァー』のシリーズでは、東京・立川シネマシティの「極上爆音上映」に対抗して「塚口流戦車道」と銘打って重低音上映をやっているなど、音響に並々ならぬこだわりと自信があるようです。
実際に観た結果ですが、音はかなり良かったです。全体的にクリアで、(『トラペジウム』という映画的に)爆音が聴けるという感じではなかったですが、曲のシーンでは低音のボリュームもありで。
あと、音だけでなく映写がきちんとしてますね。クイズ番組のシーンで、上の段に「こどもクイズチャンピオンズ」というグループ名が出ているのですが、これが所々の映画館では縦横比の関係かきちんと映っていないこともありましたが、塚口はいちばんきちんと映っていたように思いました。
それと、開場(入場)から予告編を流すまでの間、主題歌の『なんもない』がエンドレスリピートされていたのも好印象でした。上映ありがとうございました。またいつか、再上映とかしてくれるととても嬉しいです。

7/28 扇町キネマへ

大阪の地下鉄堺筋線扇町駅やJR環状線天満駅が最寄りの映画館で、JR大阪駅・各線梅田駅・地下鉄東梅田駅からなんかも歩いていける場所にあります。車でも高速の出口に程近く、市営駐車場なんかも近所にあるのでアクセスはかなりいいです。

この病院と一体化してる施設です

今回は天満駅から歩いて行きました。

扇町キネマの入る扇町ミュージアムキューブ
やってますねぇ!
『トラペジウム』は7/26-8/8の上映

病院と同じ建物内にあるものの、入口も内部も完全に区切られた多目的スペースとして「扇町ミュージアムキューブ」があり、その中に「扇町キネマ」が入っているという構造です。
新しい建物でとても綺麗で清潔、快適なスペースだと感じました。図書館的なエリアもあり、早く着いても時間を潰すのには苦労しなさそうです。

扇町ミュージアムキューブ 見取り図
図書館的なエリアもあり
扇町キネマはM2F
ポスターやフライヤー、感想ボードも

今まででいちばん座席数の少ない(たぶん全45席とかそれくらい)のシアタールームでしたが、日曜ということもあってか20名ほど入っており、今まででいちばんの密度でした。
小規模なので(失礼ながら)映写にはあんまり期待していなかったのですが、設備が新しいからか、音響も映写もとても良かったです。
音は低音こそ控えめなものの中高音が抜群にクリアで会話などは特に聞き取りやすく、映像はいままでで一番シャープに見えたまであるという、とてもいいシアターでした。上映ありがとうございます。
(これで前の席の男がスマホずっといじる暴挙に出てなきゃ最高だったんだけどな……まあ扇町キネマさんには関係のないことなのですが。)
あと、これは観終わった後に気付いたことですが、隣が大きな病院で、前の道はひっきりなしにサイレン鳴らした救急車が通るんです。ところが上映中は全く気にならなかったので、防音もしっかりしてるんだと感心しました。音でもう1つ、スクリーンが複数ある映画館だと、どうしても他の映画の音・特に「ドーン」という衝撃に近い低音などが響いてくることがあります。こちらは単スクリーンなのでそういうことも一切なく、素晴らしかったです。

扇町キネマさんはまだ上映期間があるので、可能の方はぜひ行ってみてください。

感想

いずれも、きっと自分は『トラペジウム』にハマらなければ足を運ぶこともなかっただろう映画館ですが、規模は関係なく独自の魅力があるのだなと気付かされました。

本当に上映館は数少なくなりましたが、8/8(木)まではこちらの扇町キネマさん、そしてファーストランからずっと上映し続けていた唯一の上映館である川崎チネチッタさんが上映されていますし、8/3(土)~15(金)までは千葉のキネマ旬報シアターさん、8/14(木)~8/18(日)は島根のShimane Cinema ONOZAWAさんでの上映が予定されています。
そして8/30(金)~9/12(木)までは兵庫は淡路島の洲本オリオンさんが、1日3上映(&その合間に『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』の総集編映画と劇場版を挟む)とんでもない上映をされますし、9/1(日)~9/15(日)は日本最小の映画館、東京のシネマ・チュプキ・タバタさんでの上映、9/13(木)からは兵庫の丹波市ヱビスシネマさんでの丹波国際映画祭上映が予定されています。

いずれの映画館もこだわりがありそうな場所、ぜひ機会があれば、いや機会を作って行ってみてください。
洲本オリオンさんはあまりにも漢気が溢れすぎているので、応えるために行きます。




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