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都合が良い
雨。
雨はあまり好きではない。
小さい頃、雨が降るとサッカーができないことが嫌だった。
小学校まで遠かったから、学校に着くまでに靴下が濡れて一日中嫌な気分だった。しかも長靴を履いていけと言われる。長靴はダサいし、靴擦れするし絶対に吐きたくなかった。
ましてや傘もささないといけない。
傘は本質的に自分を雨から守るもの。
自分を守ってくれるものなのに、もう持っていく段階から邪魔者扱い。
片手は取られるし、もし帰りに晴れていたらそれはもう邪魔者だ。傘でゴルフみたいに遊んで帰ることすらあった。
傘があるから濡れずにいられる。小さい頃はそんなことも考えてなかったな。
大人になると雨が降ればバイトが休みになったり、サッカーの練習が中止になったりして、雨を願うことすらあった。
傘がないとなぜ傘を持ってこなかったのか後悔したこともあった。
必要なものだから、この世に存在していると思うし、折り畳み傘のような便利なものだって発明されている。
自分の印象だけで決めつけていること、都合よく解釈していることばっかりなのではないかなと思った。
今は雨も嫌いじゃない。
それも自分が都合よく解釈しているだけなんだろうか?