siro exhibitionやってみて
今年初めてsiroが主催の展覧会というのをやってみた。なんとなく会社の名前をつけた展覧会ということになると、会社のPRという見え方になりそうだが、そんなつもりはない。グループ展としてやっていて、その費用をsiroが出してるというニュアンスだ。
で、その展覧会が無事に終わったわけだが、やってみてどうかってことを主催者側の目線で書いてみる。
狙い
改めて展示の狙いを書いておく。
自分が若い頃に作品を作って展示してた経験が今仕事に生きてるなと思うことから、展示の仕事を一緒にするメンバーに展示の経験をしてもらいたいという気持ちからスタートしてる。
自分の名前を冠して作品を展示する。このことは割とずっしりと来るやつで、中途半端なものを作ったら恥ずかしいやつだ。だから頑張れる。
あと、もう一つ、多くのメンバーが「作品を作りたい」という欲を抱えてることを知ったというのもある。「働き始めてからなかなか作れてない」という話だ。これはよく聞く話で「やりたいならやれよ」とやってる人たちだと冷ややかに思ってしまうことだが、上記の通りの経験を積むためにもここは寛大にも会社としてチャンスを設けてやろうということだ。(偉そうにいうと)
そして、siroは社内社外のメンバーといつも仕事してるので、社内だけでなく社外からも参加者を募って実施した。
どうなったか
まず、動画を見てもらおう。
どうだろうか。クオリティはまちまちだし、気になることが何もないわけではないが、心配してたよりも全体的に良い感じに見える。
実際評判は悪くなくて、それぞれの作品についていいコメントをもらった感じはある。
厳しいコメント
一番キャリアが長いものとして、辛口なことを言うと、クオリティが満たないものはある。おそらく仕事に追われて時間が取れなかったと言うことだろうが、そんなことは関係ない。
プロとして(造作のプロじゃないとしても)、綺麗に作ることは大事だと思う。
コンセプトの体現についても、この作品は何を言いたいのかと言うのが、ややぼんやりしたものもある。作り手の意思みたいなものはどうあれ必須だと思う。
展覧会全体として「動く」という一体感があることで誤魔化せてしまったが、個々の作品の仕上がりとして足りない感じがあるというのは間違いない。
これをわざわざ言わなくても、自分が一番わかってるよ!となると思う。展示をやったのはこのためだもの。自分との戦いが大事。
が、楽しかった
今回参加した人たちはおそらく全員楽しかったと言ってたと思う。悔しかった人もいるだろうし、そこら辺は色々だと思うが。社会人になったあとにこんな風にみんながそれぞれ何か作ってると言う光景はとても良かった。
へー、そんなの作るんだーというコミュニケーションも生まれた。
搬入前の週末なんぞはみんな仕上がってなくて、バタバタと制作してた。「そっちどう?」などと講評会前の美大さながらだった。
作ること
自分としては、作ることは仕上げることだと思ってる。仕上げてこそ経験となる。作りっぱなしのスタディはそのスキルは身につくかもしれないが、いわゆる「いいものを作るスキル」は身につかないと思う。
特に展示という場所は特別で、その場所での評価というのは、ものとしての評価とイコールではない。また作り手の感触と見る側の評価も一致しない。つまり、難しいのだ。
今回、それぞれが作品を作ったことで、この辺の学びがあると思う。仕事ではフォローしあってしまうので、個々の仕上げの力は見えない部分になってるが、今回は露骨に出たと思う。
劣等感から向上心に繋げて欲しい。
まとめ
自分も学びがあったくらいなんで、全ての参加者は学びがあったに違いない。
そして、嬉しいこととして、展示を見にきた人たちから「自分も作りたくなった」というコメントをいくつももらった。これは狙ってなかったが、とても嬉しい。みんな作ろう!
もうこれは繰り返すしかない。毎年できるかすでに不安だけど、継続的に続けていきたい。第二回を楽しみにしてもらいたい。