[monozuku/モノヅク] 製造業のためのスキルマーケット MVP日誌vol.6(ビジネスモデル深化と設備使用システムの発見)
こんにちは。
コウヘイくん(@モノヅク事務局)です。実証実験がついにスタート。ワーカー様の登録も開始しました。副業や製造での表現に興味がある製造業従事者の方、ご登録をお待ちしております!!
これまでワーカー観点でのまとめを中心に書いてきました。vol.5ではオーナー観点で議論を深める必要があること、またビジネスモデルの深化を同時に図っていくことに。
オーナーの観点
オーナーの観点の整理をするにあたって、まずはその前提としての社会・政治背景をまとめました。事業計画書のためにも、オーナーや協力者の方への説明のためにも必要だからです。
◎社会・政治的背景
➊若者を中心とした副業ニーズの高まり
1.収入
2.自己研鑽
3.事業ポートフォリオ
➋SDG'sに代表される、包括的な取り組みへの社会的ニーズの高まり
※余談ですが、このころ(2021年末)「ココナラ」(副業)と「スタディング」(リスキリング)がCMに力を入れていた印象です。年明けからは特にその頻度が増していました。これまでは、新年には資格の「ユーキャン」が定番でしたが、新しいことに挑戦する選択肢に「副業」が加わったのだと確信しました。
話を戻します。
初期段階からオーナーの懸念点として想定しつつ、インタビューでも回答の多かったものは、
・機械故障、対人事故の補償
・ノウハウの流出
・本業とのバッティング(価格破壊の可能性)
など。やはりそうですよね。事実、インタビューなどでも、副業に対して前向きなオーナーは多くはありませんでした。
業務の性質上、ケガや機械の故障を想定しないわけにはいかない。まず、解決策として、
・オーナーが貸し出す対象(ワーカー)を選べる
・オーナーが貸し出す機械を選べる
が挙げられました。これにより、未熟なワーカーの勝手な使用を避け、熟練者にしか貸し出せないシステムを作る必要性を確認。
(これらの機能はのちに、設備使用システム(後述)が担うことになります。)
それでもすべてを払しょくできたわけではないので、最終的にはワーカーに保険に入ってもらうしか方法はないだろうという結論に達します。幸い、昨今フリーランスの方が増えていることもあって、彼らに対応した保険をこれまでのセミナー等で知っていたので、のちに調査することに。
ビジネスモデル深化
目的は、ステークホルダーの洗い出しとカネとモノの流れを整理することです。
全員が把握したところで、議論がスタート。
「商品」は、誰に対して、どういうものを売ることを想定しているのか?
「スキル」は、誰に対して、どういうものを売ることを想定しているのか?
「ナレッジ販売」はto Bであることは想定できるが、ノウハウなど製造業の飯のタネをそんな簡単に売るのか?そうでないなら、何を売るのか?
「マッチング」はデザイナーを想定しているけれど、どこでマネタイズするのか?
まずは僕の想定していることを伝え(実際のHPをご覧ください)、それ以外は登録ワーカーの自由なアイデアに期待していることを伝えました。というのも、製造業と一言に括っても広い世界。身近なマシニング系なら理解できますが、他の機械がどういうもので、どういう動きをし、どう応用できるのかを知らないからです。
このサービスのことを世界中の誰よりも考えている僕は使い方をイメージできるけれど、初めて説明を受けるワーカーやオーナーはそれが難しい。言葉や文章で、ビジュアルで、どうやってイメージしてもらうか?ここにも注力する必要がありそうです。
さて、ブレストは進みます。
・ワーカー×ワーカーのマッチング
・本業以外のノウハウ(製造業者が展開し、成功した展示会や採用、人事など)提供
・新サービスに展開の可能性のあるもの
などが挙げられました。
ブレストが収束してくると、想定コンテンツはこれだけで良いのか?
そもそも、同一プラットフォーム上でする必要があるのか?の議論に発展。
同一プラットフォーム展開には、僕がこだわっていました。たしかに、MVPの段階ではどれかに絞ってやった方がコスト的に考えても有利です。実際、物販のみからスタートしようと思っていましたし。しかしながら、副業者の経験や成長を考えると、
「マッチング」で出会った利用者さんとワーカーが議論を進める中、足りないワーカーを「スキル販売」で探し出し、出来上がったものを「商品販売」で売る。
ひとつのエコシステムのように、各コンテンツが横展開しながら、どんどん共感する人やワクワクする購入者を巻き込んでいくことに夢がありました。そこで得られる経験こそが、本業では得られないものだと思っているからです。
monozuku/モノヅクが目指すのは、製造業従事者が多角的に活躍できる場を提供することです。そして、そこで得た経験や社会人としての成長を本業に還元することです。なので、経験の質と純度にはこだわりたい。
設備使用システム
このビジネスモデルの深化の議論のころ、ぐっちょんがある仮設からアイデアをつぶやきました。既存のサービス(ココナラやminneなど)があるのに、ワーカー的な人が少ないのはどうしてなのか?需要の問題だけでなく、設備の時間外使用契約やシステムがないからじゃないか?もしそうなら、そのシステムを作ることで足場固まり、副業に臨むハードルを下げられるのではないか?
先述の設備使用システムはここから生まれました。
このシステムの良いところは、
オーナー
・予約状況が把握できる
・使うワーカーが把握できる
・設備使用時間、およびワーカーの労働時間が把握できる(過重労働を予防できる)
・使用料金が把握できる
ワーカー
・時間外に設備の使用が許可される
・費用(製造原価)の管理がしやすい
MVPの段階ではGoogleカレンダーを利用しています。このシステムの具体化は、にしやんが(本人いわく「サクッと」)やってくれました。
次回はビジネスモデルの深化をもう少し書こうと思っています。