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こだわらないこだわり

主にツール系に関する話。

アプリ開発を始めたとき、周りのレベルの高さに驚いた。
「個人開発」なんて言いながら、どこぞの企業みたいなレベルのアプリを作ってる人たちがいて、心底ビックリしたのを覚えている。
それから10年近くたった今でも、周りのレベルは高いと思う。

しかし私のレベルは低い。自分の中ではそれなりに成長を感じているが、周りもレベルアップしてるので、相対的には低いままなのだ。
これは謙遜でも何でもなくそう思う。こと「技術力」に関して言えば、ずっと下層にいる。

多分だが、同じような人はそれなりにいるはずだ。
少なくとも全国に7人はいると思うので、そんな同志に向けた話を書きたい。

まず大事なのは適当にリリースすることだ。
アプリ開発が100%趣味ならとことんこだわればいいが、少しでも収益を上げようと思うのなら、適当にサクサクリリースすることをおすすめする。

よく「完成度7割でリリースしろ」みたいな言葉を聞くと思う。
100%を目指すといつまでたっても完成しないから、それなりのところでリリースしろってやつだ。

しかしこれは「デキる開発者」に向けての話で、私や同志などは「完成度7割でリリースしなければいけない」のだ。

それはなぜか。

こだわったところでダウンロードなんかされないからだ

7割を10割にしたところでDLなんかされやしない。
しかしここの3割を上げるには、膨大な時間がかかる。
ならそんな時間無意味なので、きっちり7割でリリースすることをおすすめする。

「そんな適当にやってたらガチでDLされないのでは?」って不安もあるだろう。
それなりにこだわったアプリが日に10DLだとしたら、全然こだわってないアプリは、日に1~2DLになってしまうのではないかという不安が。

しかしそんなことはない。俄然肩の力を抜いてリリースしたアプリが、毎日30DLや50DLされることもあるだろう。場合によっては100DLだって超える。
適当にあれこれ出してれば、そんな場所も見つかるのだ。
こだわらないからこそ量産もできるし、量産できるからこそ自分に向いてる場所も見つかるのだ。

そしてラッキーで自分の場所を見つけたとする。なんでだか分からないけど楽にDLされる場所だ。
そうなると「完成度7割」であることが効いてくる。

なんせこれはこだわりゼロの、シンプルアプリ。客(ユーザー)もあれこれ注文を付けてくるだろう。
ラーメンで例えるなら、超絶シンプルラーメンなので、調味料がどうしたとか、トッピングがどうのって声が必ず上がるはずだ。

「チャーシュー乗せられないのか」であったり、「ニンニク5発入れたい」とか「コショウないんか貴様」なんて問い合わせが必ずくる。
それらを吟味して、みんなにとって有効だと思うものはデフォルトの機能として追加すればいいし、マニアックだけどニーズありそうなものは、設定にON/OFFボタンを置いておけばいい。

こだわりのないアプリを出したとしても、ユーザーがあとからこだわりを付けてくれるから大丈夫。
そしてこれは自分の思い込みではなく、世間のニーズ。
「自分勝手なもの」ではなく、「みんなが欲しがってるもの」なので確実に刺さる。

自分のこだわりを世間に刺せる人は、とことんこだわればいいだろう。
だが私のような人間は、こだわらないほうが上手くいく。

「こだわらないこだわり」が重要だ。

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