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好きなことだけしてればOKな人生とは

中2の息子がいる。思春期だ。理想と現実のはざまで苦しんでるのかもしれない。
そんな彼と話をするなかで、「好きなことだけしてればOKな人生」とはどういうものか考えた。

この年頃の子供はもちろん、大人だって思うだろう。毎日好きなことだけして過ごしたいと。
個人的にもそう思う。嫌なことをせず、自分が好きなことだけして過ごしたい。

自分の頭の中を整理するためにも、一度このテーマについて書いてみようと思う。
当たり前だが、現時点でどうすればいいのか私にも分からない。
ただ少しずつ、自分の人生がそのように変わってきた気がする。

まとまりのない冗長な文章になりそうだし、結論が出るかも分からない。
それでも興味があるので書いてみよう。

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まず最初に言いたいのは、100億くらい持ってれば毎日好きなことができるということだ。
別に10億とか20億でもいいのかもしれないが、ある程度の資産があれば毎日好きなことができるだろう。

逆を言えば、お金がない限りは仕事をしなければいけない。
どうしたって日々の生活費はかかるので、そのコストを調達しなければならないのだ。

(生活保護や親のスネカジリといった技もあるが、今回は省略する)

そうなると、仕事が嫌いである時点で、「好きなことだけしてればOKな人生」にはならない。
好きなことを仕事にする必要があるし、百歩譲ったとしても「嫌いでないこと」を仕事にする必要があるだろう。

しかし世の中には、好きなことを仕事にしたが上手くいかなった人もいる。
「好きなことは趣味でするのが一番」なんて声も聞いたことがある。

好きなことを仕事にできないのは、以下のパターンが多いだろう。

・需要がない
・ライバルが多すぎる(供給過多)
・好きなこと「だけ」できない

仮に私がスーファミ版マリオカートの実況者になったとしよう。YouTuberだ。
これも絶対無理ではないが、生活するまでは厳しいと思う。なぜなら需要がないからだ。

かといって需要のあるスマブラの実況者になったとしても、今度はライバルがめちゃくちゃ多い。
それらに埋もれて全く見られない未来は容易に想像できる。

私はSF版マリカーが好きだし、スマブラも好きだ。
しかしこれらを仕事にするのは現実的でない。

「需要がない」ってパターンと、「ライバルが多すぎる」ってパターンはこれだ。

では「好きなことだけできない」ってパターンは何なのだろうか。

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私の20代はまさにこれだった。16歳から始めた窓拭きの仕事が最高に楽しく、20歳で独立した。
独立前はとにかく休むのが嫌で、会社が休みの日は、よその会社で働いたりもした。
何ならお金をもらわないこともあった。楽しくて毎日窓拭きしたかっただけなので、別に気にもならなかったのだ。

しかし独立すると、何も考えずに窓拭きだけしてればいいわけではない。
むしろ窓拭きの作業自体はサブの仕事で、自分のメインは「どうやって会社を伸ばしていくか」になる。
好きなこと(作業)だけではなく、嫌いなこと(経営)にも向き合わなくてはいけなくなった。

同じような人はいるはずだ。例えば髪を切るのが好きで美容師になり、独立して自分の店を出したとしよう。
しかしお金の計算が苦手で、それを怠ってるうちに店が潰れることもあるはずだ。

この場合は、経理の人間を雇うことが正解になると思う。
そうやって苦手な部分を専門家に補ってもらうことで、自分は好きなことだけに集中できるようになるだろう。
会社運営とかに全く興味がない人でも、好きなことに専念するための組織化はあると思う。

個人的には組織化は全く上手くいかなかった。また「プレイヤーに戻る」という選択肢も考えられなかった。
私の周りには窓拭きのフリーランス(個人事業主)が多い。彼らはプレイヤーとして、最大限の収入を得られるスタンスを取っている。

ようは、「毎日自分で窓拭きをする」という前提を崩さずに、「1円でも多くの収入を得る」を選んだわけだ。
これの欠点は「収入の上限が決まってる」ということだ。
自分1人の手だけ動かしても、大した額は得られない。独身を貫くのなら全然ありだろうが、そのときの私は結婚していたし、そもそも選択肢として面白いとは思えなかった。

好きなこと「だけ」できないってパターンはこれだ。

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ここからは個人的な解決法になる。

自分1人で窓拭きしても、大した収入は得られない。だからといって経営には興味がない。
今の道を進んでもダメ。戻ってもダメ。どうしようかと悩んだ。
結論から言えば「好きな作業を深堀りする」という行為が助けてくれた。

キッカケはブログ。生まれて初めてブログを書いたとき思ったのだ。これは自分に向いてる行為だと。
そこでピンときた。自分は「1人でコツコツやる作業が好き」なのだと。
振り返れば、それまで好きになったことも、全部1人で完結する作業だ。

なのでそれからは、1人で完結する作業にフォーカスして、あれこれやってみた。

ブログで収入を得ようと挑戦。無職の友達と絵本の会社を立ち上げるも倒産。Webサービスに活路を見出すためプログラミングを勉強。アプリ開発にたどり着く。

絵本の会社は一人作業と無縁だが、これは「別業種の経営なら上手くいくかも」ってイメージから手を出した。
巷で売ってる経営本の「これだけはやってはいけない」を全部やり尽くし倒産。
どうでもいい話だが、このときの学びは本当にデカかった。

えー、ともあれ上記の流れでアプリを作ることになったのだが、これは本当に楽しい。窓拭きばかりしていた10代の頃と同じ感覚だ。
最近は同じようなツール系ばかり作りすぎて楽しさを失いつつあるが、自分に向いてる作業だと思う。

好きなことだけできずに苦しんでる人は、自分の好きを深堀りすることで何とかなるはずだ。
「職」ではなく「行為」にフォーカスすることで、現状の悩みを打開する何かが見つかると思う。

もちろん組織化もOKだし、そっちが王道だろう。
嫌い(苦手)なことは専門家や自社スタッフに任せるのが一番だ。
私も経理は税理士に丸投げしている。

好きなこと「だけ」できないってときは、他人にお願いするか、自分の好きを深堀りすれば、きっと何とかなる(はずだ)

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ダラダラと書いてきた。いい加減結論を出して話を終わりにしよう。

好きなことだけしてればOKな人生とはどういうものか。

結論は「そんな人生存在しない」ということになる。

身も蓋もない話だが、好きなことだけしてればOKな人生なんて存在しない。
みんな大なり小なり嫌なことをしながら過ごしてるものだ。
しかし、それに近い人生を送ることはできるだろう。

肝心なのは好きなことを仕事にすることだ。
「嫌いじゃない」くらいでもOKだと思う。

大金持ちの資産家でない限り、生活費は働いて調達しなければいけないし、そのための拘束時間は長い。
なので、ここが嫌いだとその時点で厳しい。

まず自分が好きな行為にフォーカスし、需要と供給のバランスを見ながらあれこれやってみればいいだろう。
そうこうしてるうちに、きっと自分に合った環境が見つかるはずだ。

こうやって書いてみると

非常に薄っぺらい結論でビックリする

自分の頭の中を整理するべく書いてみたが、どうも私は大したことを考えていないようだ。

下手の考え休むに似たり。

余計なことを考える暇があれば手を動かせと、中2の息子にも伝えておこう。

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