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電話が苦手だ

電話が苦手だ。なぜ苦手なのか分からない。本能が受け付けない、としか言いようがないのだ。

振り返って考えても、小学1年生の時点で苦手だった。
私は1984年生まれ。小学生のときは携帯電話など存在しない。
この世にはあったと思うが、とても子供が持ち歩くような代物ではなかった。

なので放課後に誰かと遊ぼうと思うと、もうその家に電話をするしかない。
これが苦痛でたまらなかったのを覚えている。

もちろん10代半ばになり、携帯電話を持ち歩くようになってからも同じだ。
さすがに友達や彼女に連絡するときは何も考えず電話できるようになったが、仕事の電話は面倒くさかった。
「今は電話するテンションじゃないから、、、明日の朝にするか、、、」みたいなこともしばしばあったのだ。

そうは言っても、頑張ってはいた。
当時はITを一切受け付けなかったので、連絡は電話かFAXしかない。
当然向こうも同じだ。ガテン系にメールなんていう軟弱なシステムは存在しない。

それで頑張って電話をしていたのは、20代後半までだと思う。
あるときに完全に嫌になってしまったのだ。
溜まりに溜まってアレルギーが発症するようなものである。

基本的にここ10年、私は仕事の電話に出ていない。
それで失った取引先もある。しかしそれ以上に電話が嫌だったのだ。

「もう電話なんかしなくていい」

そう思っていたのだが、最近また風向きが変わってきた。

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きっかけは子供の学校だ。
2年くらい前から、学校の面談や連絡は私が担当するようになった。
妻に任せっきりなのも悪いと思ったし、自分が家で暇してるので、そのくらいやろうと思ったのだ。

しかしこれが電話攻勢の始まりだった。
なぜか分からないが、いまだに世間の小中学校は電話連絡を採用している。
それもあってか、それなりの頻度で電話がやってくるのだ。

兄弟合わせて半月に1回程度だとは思うが、それでも私にしては多い。

電話なんてもんは年2回が限界だ

それが月に2回もあっては、疲れてしょうがない。

ときにはこっちから連絡しなければいけないときもある。
そんなときは、もう2日前から憂鬱だ。
月曜の朝に電話しなければいけないのなら、土曜の時点でテンションは下り坂。

もちろん電話の疲労はすごいので、休みもきちんと設けている。

休み、休み、電話、休み、休み。
みたいな、中2日のスケジュールは必要だろう。

しかしいつまでもこんなことを続けてはいられない。
リアルに私がピッチャーなら話は別だが、こちとら四十肩のおっさんだ。
呑気に中2日のローテーションを組んでる暇はないのである。

そんなわけで最近は、AIが電話してくれるようにならないかと、本気で思っている。
自分の伝えたい用件と、向こうの用件さえ分かればいいのだ。
こんなもんをリアルタイムで顔の見えない相手に対してしなくてもいいだろう。

私は静かに暮らしたい。

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