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ブロッコリーの約束

どうも。
KONGです。


もう少しで
ワンマンライヴ『Once Dance Romance~ちょっ“ピリ”特別な夜会~』
が開催される。
チケットは完売と非常に嬉しい限りだ。


ライヴをするのに心がウキウキするなんて、昔は考えられなかった。
なぜかって?

これは、今でも忘れる事の出来ないライヴのお話。

山口県に住んでいた学生時代。
当時組んでいた学生バンドの皆が、離れ離れになる為、
最後にもう1回、ライヴをすることが決まった。

しかし、KONGの通う高校には、いわゆる「悪い先輩達」が多く、
過去にもライヴを行った人達を、先輩達が邪魔しに来るという事件が発生。
その時は、開始してすぐに乱闘になり、ライヴは当然中止。
そんな高校だったので、先ずはライヴを無事完走する事が、第一の目標だった。

チケットを捌く時は
『○○先輩達には絶対秘密だ!』
と、一言添え、
友人達も
『あたりまえだ!』
『○○さんは○○先輩と付き合ってるから、気をつけろ!』
など、みんながみんな細心の注意を払いながら、
チケットを捌いていった。

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まさに青春。


しかし、ライヴ当日。

「やべぇ…。ライヴがバレたかも…」

と、ステージの準備中に、仲間数人が言いに来た。

さっき先輩の一人とコンビニで会ったら
「今日ライヴするんだろ?」
と言われたとの事だった。

終った…。
中止にするという話も出たが、奴等だって暇じゃない筈…。


「とにかく、先輩達が来ないことを祈ろう!」


と、結局ライヴを決行したのだった。


会場に来た友達や、そのまた友達が皆で楽しそうに、わちゃわちゃ。
『ああやって良かった!』
そう思いながら、あと残り数曲でライヴが終わる・・・


・・・と、その時…

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バルンバルンバルンバルン!!!!!!!

なんと…。
演奏をかき消す程の爆音を吹かしながら、会場にバイクが入って来たのだ。

逃げる学生達。
バイクを中心にスペースがどんどん広がっていく。
そして、 中身の入ったビール瓶がステージに投げ込まれた。

ビール瓶は、飴細工のように『パリン』と砕け散る事もなく、
『ドン』と音を立て、ベースの肩に直撃。
それはまるで、セコンドが投げるタオルのように・・・。

こうして最後のライヴは幕を閉じた。
悲しみとビールの臭いだけを残して…。

…。

外に出ると、見張りをお願いしていたヤツが殴られていた。

彼から聞いた話によると、先輩方もライヴをした時に同じことをされたらしく、
その腹いせだったようだが、
『やられたらやり返す』なんてのは小学生の浣腸攻撃だけにしてほしいし。

そもそも、やり返しの矛先が関係ない俺達なんてのは、
浣腸攻撃以下じゃねぇか!!

そんな怒りのボルテージが込み上げてきたKONGは、
殴られた友人の肩にそっと手を置き、

「よく戦ってくれた…。 あとは任せろ…。」


と指をポキポキ鳴らしながら、バイクの走って行った方に進んでいった…。

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………。

という事はなく。

殴られた友人には
「マジでドンマイ」
と、

 
「いずれ…奴等のバイクのマフラーにブロッコリーを挿してやる。」

 
と約束をした。


しかしあれから数十年経った今でも、この約束はまだ果たせてない。
当時の仲間からは、
「いつブロッコリーをさすんだ?
もう車に乗ってるだろうから、車のマフラーに挿せよ。」
と、よく言われる。

『出来ない約束はしない事』を、この時学んだ。

さてさて、
来るべき4月8日
ゲットビルモンキーズのワンマンライヴでは会場に来る皆様が笑顔で
『楽しかった!』
と言って帰れる事を…

約束しましょう。

 
それでは、また!!!

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