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【アメリカ飯】サンドイッチは軽食なのか?

勝手にシリーズ化しているアメリカ飯です。

初回はチーズバーガーについて書きました。わたしが、アメリカに来て最も衝撃を受けた食べもの。アメリカが誇る、得意料理中の得意料理。

今日はそのチーズバーガーのいとこ的存在である、サンドイッチについて紹介します。食文化という切り口から、アメリカの一面を知って楽しんでいただけると本望です。


はじめに

わたしは日本生まれ、日本育ちです。

サンドイッチといえば、こういう常識あるサイズで、片手でつまんではむっと口にするものだと思っていました。

渡米前のサンドイッチのイメージ
(https://mainichi.jp/articles/20180924/ckp/00m/100/001000c)

皆さんにとっても、サンドイッチは、どちらかというと、軽い食べものではないでしょうか?軽食メニューとして登場するくらいです。

例えば、お昼ご飯を買いにコンビニに立ち寄ったとき、サンドイッチを手にしたなら、もう少し他にも何かを買い足しますよね?それだけではお腹がいっぱいにはならないから。

……これで準備は整いました。いまからその概念を覆します

パストラミ・サンドイッチ

わたしには、「ニューヨークに行ったら、これを食べずには帰れない」という激推しのサンドイッチがあります。

カッツ・デリカテッセン(Katz's Delicatessen)パストラミ・サンドイッチです。

まず言いたいことは、肉の量がおかしい。
(https://katzsdelicatessen.com/)

このインパクトとボリューム!写真の登場とともに、効果音がほしいくらいです。このサンドイッチ回のトップバッターに、これほど相応しい選手をほかに知りません。

カッツ・デリカテッセンは、1888年創業の老舗レストランです。ドイツ系ユダヤ人移民であるマックス・カッツによって創設されました。多くの有名人や政治家たちも訪れる、ニューヨークの有名人気店です。

カッツ・デリカテッセンの店舗
(https://katzsdelicatessen.com/our-story)

パストラミとは、肉の燻製料理のこと。柔らかくてとてもジューシーな牛肉です。ピンク色の肉の表面には艶があり、なんとも食欲をそそります。

その肉が、2枚の薄いパンの間に、これでもかというほど詰め込まれています。というか、詰めすぎです。常識人の思いつく量ではありません。野菜なんてこれっぽっちも入っていませんからね。肉だけです。

一口齧るなんてものではなく、大口でばくっといくのが正解です。誰も見ていません。豪快にいきましょう。パストラミの燻製の香りとしっかりと塩気のある肉の味が一気に口の中に広がり、会話がなくなります。何か言えるとしたら、「わぉ」とか「すごい」とか、それくらいです。

標準的な日本人であれば、一人前でももはや食べ放題に近いです。わたしは、いつも夫と半分こします。半分食べただけでも、十分に次の食事に影響します。なかなか空腹が戻ってきません。一人前を一人で食べるなら、一日一食のつもりで臨むのがおススメです。

でも、周りを見渡すと、やはり一人前を一人で食べている人が大半です。さすがです。

ベーグル・サンドイッチ

先日、朝ごはんメニューとして、ベーグルを紹介しました。バターやスプレッドを塗って食べるのも十分いけるのですが、サンドイッチになるともっと豪華になります

大抵どこのベーグル屋さんもサンドイッチを売っていて、昼どきには買い求めるお客さんで賑わいます。

ベーグル・サンドイッチの定番といえば、これ。わたしの一番のお気に入りでもあります。

見た目にも美しい、スモークサーモン・ベーグル
(https://www.sunset.com/recipe/smoked-salmon-bagel)

たっぷり塗ったクリームチーズの上に、惜しげない量のスモークサーモンが挟まれています。そこに、紫玉ねぎのスライスやケーパーが良いアクセントに。ディルなどのハーブもよく合います。

たぶん言わなくてもお気づきだと思いますが、ランチにこれ一個を完食すると、夕飯を作るのが嫌になります。必要ないからです。食べ始めるときには狩猟民族ばりにがっつくのですが、食べ終わる頃には、頼むから半分ずつ売ってくれと懇願せずにはいられなくなります。

ポットベリー・サンドイッチ

こちらは、カジュアルなサンドイッチのチェーン店、ポットベリー・サンドイッチ・ショップ

1977年にシカゴで創業。急速に人気を博し、現在、アメリカ東側を中心に、約70店舗を展開しています。アメリカ人にはお馴染みのサンドイッチ屋さんです。

人気の理由は、お手頃価格なのに、しっかりしたサンドイッチを提供していることです。サイズも大きいのですが、中身がぎっしり詰まっていて食べ応えがあります。

ポットベリーのメニュー
(https://www.tripadvisor.com/LocationPhotoDirectLink-g36464-d4771162-i408080055-Potbelly_Sandwich_Shop-Northbrook_Illinois.html)

メニューも魅力的なものが多く、いつもどれにしようか迷ってしまいます。いろいろ試したうえでのわたしのおススメはレック(A WRECK)です。

レック
(https://www.potbelly.com/)

ターキー胸肉、燻製ハム、ローストビーフにサラミがぎゅぎゅぎゅっと押し込められて出てきます。野菜(レタス、玉ねぎ、トマト)と調味料(マヨネーズやマスタード)、ピクルスはオプションで、追加料金なしで好きなだけ選べます。わたしは、いつも唐辛子以外の全部入れ。

このお店の優しいところは、小サイズ(skinnys)を用意してくれているところです。これならなんとか完食できます。わたしなら、普通サイズ(originals)は半分でもう十分ごちそうさまです。大サイズ(bigs)には手を出したことがありません。わたしには恐れ多すぎます。

番外編:ピーナッツバター&ジェリー

おまけでもう一ついきます。

家庭で作るサンドイッチの定番中の定番ピーナッツバター&ジェリー・サンドイッチ(PB&J)。ジェリーはジャムのことです。

https://www.tasteatlas.com/peanut-butter-and-jelly-sandwich

作り方ですか?そのまんまです。食パン2枚を用意し、片方にピーナッツバター、もう片方にジャムを塗ってパタンと合わせれば出来上がり。1分でできます。いや、30秒か。週に1回は、子どものお弁当に詰めています。アメリカではスタンダードなお弁当メニューです。

ちなみに、ピーナッツバターは厚みをもたせてたっぷり塗るのがアメリカ流です。名前にバターが入っているからか、ついバターのように薄く塗ってしまいがちです。

我が家の子どもたちは、わたしのピーナッツバターの塗り方が甘いといって、いつも「ママじゃなくてパパが塗って」と頼むのが常でした。最近になって、ようやくわたしの腕も認められてきて、息子には、

ママも、ピーナッツバターの塗り方が、やっとアメリカ人っぽくなってきたね。

と褒められています。アメリカ人っぽくなってきたそうです。

おわりに

書きながら、お腹が空くというより、お腹がいっぱいになってきました。サンドイッチは軽食という概念をこっぱみじんにできたでしょうか。できたと信じたいです。

こうして並べてみると、どのサンドイッチも個性が光っています。

でも共通していることもあります。片手では食べられないということです。分厚いですからね。両手でぎゅっと押さえて口に合うサイズにしてからパクリといくのです。それに、ちゃんと押さえておかないと、ただでさえ溢れ出している具がぼろぼろ落ちてしまいます。

結論。アメリカのサンドイッチは軽食ではない。決して、ない


ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
Xもやっています。繋がってくださると嬉しいです。https://twitter.com/Matsumura_us

30日目。もうすぐ折り返しだ。

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