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【アメリカ飯】ごはんにサラダ?!
日本を一歩出ると、慣れ親しんだ日本がすべてではないことを思い知らされます。
わたしはいまアメリカに住んでいます。これまで、小さいことから大きなことまで、様々なカルチャーショックを経験してきました。
そのうちの一つが、サラダです。
発見したのは、まだアメリカへ移住する前でした。わたしは東京で働いていて、ニューヨークへ出張する機会がありました。
ランチどきに外を歩いていたとき、透明のプラスチック容器に入ったサラダを片手に足早に歩いていくビジネスパーソンをよく見かけました。
「あれ、ランチなの?」
サラダは、付け合わせにするような量ではなく、丼ぶりサイズの容器に詰め詰めに入っています。きっとランチです。
ごはんにサラダを食べる…?
いろいろ聞いてみたいことが頭に浮かびました。
それで足りるの?
それ美味しいの?
ほかに食べるもの、ないの?(失礼)
要するに、なんでごはんにサラダなの?ということです。
在米8年目を迎えたいま、ごはんにサラダを食べるアメリカ人の習慣を、わたしは寸分の疑問もなく受け入れています。完全にアリです。
今日は、ごはんにまで格上げされたアメリカのサラダをご紹介します。
サーモン乗っけサラダ
レストランでも、サラダは堂々たるメイン料理の一つです。
今日はちょっと軽めに食べたいとか、健康的なものを食べたいという需要に応えるメニューになっています。宗教的な理由や、健康への配慮から、ベジタリアンやビーガンも一定程度いますしね。最近では、環境への配慮から肉を食べない人もいます。
一方で、しっかりごはんとしてサラダを食べたいという需要もあります。そういうときは、野菜にタンパク質をプラスしたサラダが選択肢になります。
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例えば、このサーモン乗っけサラダ。
ほうれん草、ケールにレモンの酸味あるドレッシングがしっかり絡み、その上に、サーモンソテーがででんと乗っかっています。このサーモンで、一食分のタンパク質は十分摂れるし、お腹にもたまります。それでいて、胃がもたれるような重さはない。
レストランによっては、タンパク質として、チキン、ステーキ、魚などから選べるようになっています。ベジタリアンやビーガンを意識して、豆腐(ソテーしたもの)が選択肢にあることも。
それに、アメリカのサラダには、思いがけないものがトッピングされていて面白いです。写真のサラダには、アボカド、ウォルナッツ、ケーパー、それにブルーベリーも。
サラダにフルーツをトッピングする発想は、アメリカにくるまでありませんでした。爽やかな甘みと酸味が、よいアクセントになります。イチゴやリンゴ、グレープフルーツ、キウイなんかもいけます。
地中海風サラダ
サラダにも地域による特色が出ます。
地中海風のサラダは、葉物野菜もありますが、トマトやキュウリがふんだんに使われていてわたしは好きです。オリーブもよく合います。それに、豆類でできた料理が珍しくていい。植物性のタンパク質が多く摂れるので、健康的でもあります。
美味しくて健康的。素敵な組み合わせです。
地中海風のサラダに特化したお店、Mezehからいくつか紹介します。
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このサラダには、ファラフェル(falafel)という、ひよこ豆などの豆類で作った揚げボールが乗っています。コロッケに似ていますが、少しぱさっとした食感。香辛料が違うので、和食にはない味です。
アイスクリームのスクープのような玉は、フムス(humms)。これも豆料理です。柔らかく調理した豆をつぶして、レモン、ニンニク、オリーブオイルなどの調味料を加えて延ばしたもの。パンにつけて食べたりもします。
このお店のサラダは、下に米が敷いてあります。いうならば、サラダ丼ですね。日本人に発想が似ていて好感が持てます。
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がっつりお肉も食べたいなら、ケバブやチキンが乗ったこんなサラダもあります。左側の白いのは、ヨーグルトのソース、タジキ(tzatziki)。濃厚だけど、後味がさっぱりするので、がっつり系のお肉も爽やかに食べられます。
しかし、この量。忘れないでください、下には米があります。わたしにとっては、2回分のごはんです。サラダなのに完食できないなんて!
ファストフード化したサラダ
ここまで日常に溶け込んだ、ごはんとしてのサラダ。当然、手軽にサラダを食べたい需要があり、それを取り込んでファストフード化しています。
サラダに特化したチェーン店はいろいろあるのですが、例えば、Sweetgreen。2007年にワシントンDCに1号店をオープンさせてから、いまやアメリカ全土で200店舗以上を構えている、人気サラダ・チェーンです。
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この手軽さが、オフィスで働く人たちのランチと相性がいいのでしょうね。お昼どきに、IDをぶら下げてやってくるお客をよく見ます。
固定のメニューも豊富にありますが、自分の好きな具材やドレッシングを組み合わせて、オリジナルのサラダボウルを作ることもできます。
白いキャンバスに自由に絵を描くようなワクワク感があります。ただ、思考停止になりそうなほど選択肢が多いので、いちいち迷わずに直感で決めていくのがおススメです。
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(写真はニューヨークタイムズより)
ここでも、やはりタンパク質をプラスする選択肢があります。ステーキ、サーモン、チキン、豆腐、チーズなど。何を加えるかによって、値段が変わります。
お店の中のオシャレな雰囲気も、人気の理由の一つでしょう。お店のカラーである緑と木を基調にしたシンプルなレイアウトです。健康志向と結びつきやすい環境への意識も、随所に感じられます。プラスチック削減を目指し、容器やスプーン・フォークなどには、紙を含む植物繊維を原料にしたものが使われています。
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おわりに
ところ変われば、サラダの位置づけも変わります。
生野菜にドレッシングをかけて食べるだけのサラダは、広がりがなく、退屈です。そこに、タンパク質を加えたり、穀物を足したり、トッピングでパンチを効かせたりすることによって、アメリカでは立派なメイン料理になっています。
結論。ごはんにサラダ。アリです。
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