他愛もない会話(フロリダ旅日記#2)
フロリダ旅の3日目。今日は朝ごはんを済ませた後、クリアウォーター(Clearwater)という街にある水族館へ行った。
その帰りのこと。
信号で止まったときに、夫がふと花屋に目に留め、「花屋って在庫管理が難しいだろうね。」と言った。唐突な話の切り口だけど、こういうのはいつものことなので、私は、「そうだね。」と応じた。花はすぐダメになってしまうから、売れ行きをうまく予想できないと損失が出やすいということなんだけど、そこから、空想アイデア話に発展した。
夫「もし青山になんでも好きな店舗が出せるとしたら、何を提供する店にする?ただし、アメリカの食べ物ね。」
ほう、そうきましたか。そうねえ・・・。私は、これだったら日本で人気が出るかなと思えるアメリカの食べ物を考えてみた。
私「やっぱり、チーズバーガーじゃない?」
アメリカのチーズバーガーはうまい。どこで食べてもハズレることはほとんどない。たまに「こ、これは・・・!」と言葉を失うレベルのバーガーに出会うこともある。私は、アメリカで二度言葉を失った経験がある。
夫「でも、チーズバーガーで儲けるのは難しいと思うよ。材料も肉に野菜に費用がかさむし、工程も多い。それに、シェイクシャックがもう日本に進出してるしなあ。」
どうやら、夫は本気で考えているらしい。
私「低コストでやるなら、パンケーキ系がいいだろうけど、もうライバルが多すぎるよね。」
夫「そうだなあ・・・。クッキーはどうだろう?材料に極上のものを使った高級クッキー。」
私「アメリカのスイーツは甘すぎるんだよね。日本人の口に合わせてレシピは変えた方がいいと思う。あと、日本のスイーツは、洋菓子、和菓子とバラエティが豊富な上に、味が繊細なものが多くて、既にいいものがたくさんあるから、スイーツ系で攻めるのは難しいと思うなあ。」
私も本気で考えている。
私「やっぱり、私がアメリカで好きになった食べ物は朝食だなあ。アボカドトーストとか、エッグベネディクトとか。」
夫「そうだね、アメリカのダイナー(Diner)的なものね。」
ダイナーとは、アメリカの一般料理を提供するレストランのこと。ハンバーガー、パンケーキ、ワッフル、卵焼き、ソーセージなど。メニューが豊富で、コーヒーがお代わり自由であることが多い。
私「エッグベネディクトは日本でも一通り流行ったけれど、ワッフル&チキンとかはまだ一般的になっていないんじゃないかなあ。」
私の日本情報は古いので、もしかしたらもう誰でも知っているものになっているのかもしれないが、念のため説明すると、ワッフルの上にフライドチキンが乗っていて、メープルシロップをかけて食べるというクセのあるメニューである。最初は、この3つの組み合わせが全く理解できなかったが、アメリカ的で面白い食べ物ではある。
アメリカのどんな食べ物を提供する店舗だったら、ビジネスとして成功するのかについては、こんな素人がドライブしながら会話する程度じゃ答えは出せないと思うが、私が友人にアメリカの美味しい食べ物を紹介するとしたら、こういう朝ごはんメニューを挙げるだろうな。
おしまい。