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ビーサンv.s.ギョサン

ビーサン(上の写真左)とギョサン(右)。どちらも鼻緒(トング)付きの履物で見た目が似ているため混同されがちだが、両者は明らかに似て非なるものだと思っている。

近年ギョサンは有名芸能人にもファンがいることが話題となり、知名度も高まっているようだ。筆者の実感としてもこのところ着実に街中でギョサンを見かける機会は増えている印象。

筆者はサンダルLoverの端くれとして、かなり前からギョサンの存在自体は認識していたが、実はつい最近まで正直食わず嫌いの状況だった。もともと漁師など漁業関係者が履いていたことに由来するややキワモノ感のあるネーミングや無骨なイメージに影響されていたのかもしれない。

しかし、SNSで繋がったギョサンをカッコよく履きこなす人、長年愛用している人からの推しの声に興味をそそられ、今年になってギョサンというジャンルに初めて足を踏み入れることになった次第である。

ちなみに今年1月に最初に買ったギョサンがこれ。

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昔ながらのタイプと違ってかなりシャープでビーサンに近い見た目のタイプだ。

その後、ギョサンの原点といえる昔ながらのオーソドックスなタイプも試してみたいと思っていたところ、街中でカッコ良く履きこなしている人をたまたま見かけ、無性に欲しくなって最近購入したのがこちら。

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思ったよりも色々な服に合わせやすい印象だ。ちなみに色はマットブラック。もう少し光沢のある普通のブラックもあったが、迷った末にこちらをチョイスしてネットで購入。届いてみると思った通りの渋い色合いで満足している。

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ちなみに最近買ったタイプ(下の写真左)の方が最初に買ったタイプ(右)よりもかかとの部分が厚くなっている分、歩きやすく感じた。

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さて、ギョサン歴がまだ1年に満たない筆者がギョサンを語るのは僭越ではあるが、ビギナーなりに感じたところを主にビーサンとの対比で綴ってみたい。

鼻緒が外れにくいのは心強い

よくあるゴムビーサンの場合、裏を見ると、下の写真のように台に開けられた穴に鼻緒(トング)が後付けされているのがわかる。

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筆者は以前雑踏でビーサンのかかと部分を踏まれた拍子に鼻緒が外れてしまうという惨事に見舞われたことがある(しばらくトラウマになって、"スペアビーサン"を持ち歩いていた)。このタイプのゴムビーサンは何らかの原因で鼻緒を強く引っ張られると簡単に外れてしまうことは構造上避けがたい。

これに対してギョサンは鼻緒が台と一体で成型されているので、ビーサンのように外れにくい点は心強い。

滑らず安心

ゴムビーサンのもう1つのウィークポイントは濡れたツルツルの床などで滑りやすいこと。実際、雨の日に店舗のエントランス付近などをビーサンで歩いていてうっかりコケそうになったことは数知れず。

ビーサンの裏側をみると、滑り止めらしき細かい凹凸が一応付いているが、それでも素材の性質上滑りやすいことに変わりはない。まして履き込んで底がすり減ると(下の写真)さらに滑りやすい。

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その点、ギョサンは裏が下の写真のようになっていて滑りにくい。

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なので、たとえば海辺の岩場のような滑りやすい場所でも安心だ。

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見た目も洗練

ギョサンはタウンユースとしても注目されるようになった昨今、丈夫で滑りにくいという機能性はそのままに様々な色や形状が登場し、スタイリッシュに進化を遂げている。ギョサンはファッション性でも今やビーサンと遜色のない域に達したと言っても過言ではないだろう。

ビーサンとは一味違う履き心地

ギョサンは合成樹脂製であり、ゴム製のビーサンよりは硬い。筆者は元々クッション性のほとんどない下駄や雪駄も履くのですんなり馴染めたが、ゴム製のビーサンを履きなれた人は初めのうち多少違和感を感じるかもしれない。ただ、ギョサンの中でも、最近購入した昔ながらのタイプは比較的軟らかい履き心地で足へのフィット感も良い。

普通の人は長距離を歩く際におそらく鼻緒系の履物は履かないのであまり関係ないかもしれないが、筆者の場合はビーサンで10キロ以上歩くこともあり、長距離の歩きやすさも重要な要素になる。ギョサンを履いて5キロ程度歩いてみたところでは特に支障はなかったが、ゴムビーサンに比べると素材の性質上どうしても重いので、さらに長距離を歩くとなればやはりビーサンに軍配が上がるのかもしれない。とはいえ、物は試しでいずれ10キロギョサンウォーキングをして検証してみたい。

おまけ

最後にギョサンの特徴として、健康サンダルほど本格的ではないが台に軽い突起がついているので、歩くたびに足裏が刺激され、意外と気持ちよかったりする(写真は足裏についた突起の跡)。これもビーサンにはないギョサンの特徴の1つだろう。

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最後に

ギョサンはタウンユースとしての歴史がビーサンに比べて浅いものの、その機能性やスタイリッシュに進化する見た目もあり、ビーサン界に割って入りつつあるようだ。ビーサン好きとしては試してみる価値のあるアイテムだろう。




 




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