オスとメスの違い(身体、性格)
性別の見分け方
カラージャービルの性別は主に生殖器の外観、肛門と生殖器の距離で判別します。肛門から生殖突起までの距離が離れていればオス、すぐ近くにあるのがメスです。
オスの生殖器
性成熟を迎えた大人のオスであれば、大きな陰嚢(睾丸)が容易に確認できます。尿道口付近が小さな突起になっていますが、陰茎(ペニス)は交尾の時以外は体内にしまわれているので通常外からは確認できません。
生後6週目以降から陰嚢のふくらみが目立ち始めますが、それ以前でも睾丸が下りてくる毛の薄い皮膚の部分があるのが確認できます。
メスの生殖器
肛門から生殖突起までの距離がとても短いです。
オスメス共に生殖器付近の皮膚の色は毛色によって異なります。薄いピンク~赤に近いピンク~黒までさまざまです。また、白斑模様のある個体の場合は陰部の皮膚にも柄が出ていることがあります。
確認方法
ショップからのお迎え時など自分で性別を確認したいときがあるかもしれませんが、初対面の人間にいきなり掴まれたり、仰向けにされることをジャービルは嫌います。
慣れていないジャービルの場合は下記の方法で確認するのが簡単で安全です。
利き手と反対の手のひらにジャービルを乗せ、利き手でジャービルの尾の付け根を軽く持ち上げて、やや下から覗くように生殖器を確認します。
軽く尾を持ち上げるだけで十分ですので、身体が浮くまで持ち上げたり、尾の真ん中~先の方を掴んで引っ張ってはいけません。
※どうしても暴れてしまう個体や人が扱いに慣れていない場合は無理をせず、透明なプラケースにジャービルを入れ下から確認する方法でも十分判別可能です。
体格の違い
一般的にオスのほうが身体が大きく、体重も重くなる傾向にあります。性成熟を迎えるまではほとんど雌雄の体格差はありませんが、オスは年齢を重ねるごとに筋肉量が増えたくましい見た目になります。成熟したオスは首の後ろや肩周りががっしりとしています。
一方メスはスレンダーで引き締まった身体付きをしています。繁殖可能年齢を過ぎた後は腹部~腰回りに脂肪が付きふっくらとしてくることが多いです。
また、顔つきもオスのほうが丸々として顔幅があり、メスはやや顔幅が狭くネズミらしい顔つきです。
臭腺、乳頭
臭腺は腹部の真ん中にあり、オスの臭腺の大きさはメスの倍といわれています。分泌が活発なオスでは腹部が濡れていたり、被毛が黄色くなっていたりします。しかし、メスでも分泌量の多い個体はおり、オスメスともに個体差が大きいためこれだけでは判別は出来ません。 乳頭は4対(胸部2対、鼠径部2対)ありますが、妊娠期、授乳中のメス以外では被毛に隠れていて分かりにくいです。
これら臭腺と乳頭の性別差が役立つのは、生まれてすぐの個体の雌雄判別をしたい場合です。毛が生えそろう前は肛門と生殖器の距離で判断するよりも、臭腺と乳頭の違いで判別するほうが簡単です。生後1週齢でメスは乳頭が確認でき、オスは乳頭は無く、大きな臭腺の筋が確認できます。
性格の違い
全体的に温厚な性格のジャービルですが、ペットとして触れ合う場合は若干の性別差が見られます。
人間への馴れやすさに違いはありませんが、好む行動が違います。
個体差はありますが、人間に対してよりフレンドリーで触れ合いに適しているのはオスといわれています。行動がおっとりしていて、手の中で撫でられたまま寝てしまうような個体はオスに多いです。
メスは活発で好奇心が旺盛です。人間の手の中でじっとしているよりも、人間の身体中を駆け回ったり、隠されたおやつを探したりすることを好みます。また、探求心が旺盛で積極的にケージの外に出たがります。ケージ内でも活発に活動し、騒音を立てる個体もメスに多い傾向にあります。
また、同性で多頭飼いをする場合はオス同士よりもメス同士の方がやや難易度が高いです。
性別でにおいは違う?
マウスやラットなどはメスに比べ、オスの尿の臭いがきついといわれていますが、ジャービルの場合は体臭や排泄物の臭いに性別による差はほとんどありません。
臭腺からの分泌物の量が多い個体であっても、このジャービルの分泌物の臭いは人間には分からない程度の香りです。