ジャービルの持ち方、触り方
触れ合う前に
ジャービルは人間が正しい方法で接していれば、いずれ自分から人間の手の平に乗ってきたりフレンドリーな行動を見せてくれるようになります。
信頼関係を築くため、またお互いの安全のためにも正しい触れ合い方を心がけましょう。
嫌がること、注意点
ジャービルは自然界では捕食される側の動物のため、上から急に掴まれることを嫌がります。急な動きや大声で驚かせないようにしましょう。
寝ているとき、食事中、ジャービル同士の遊びに夢中なときなどは構われたくありません。
身体を強く掴むと内臓を痛めたり、骨折の危険があります。力を入れすぎないように、また関節が無理な方向を向いたりしないよう気を付けます。
しっぽの皮膚が剥けて骨が露出してしまうことがありますので、しっぽを掴んだり引っ張ってはいけません。
※ジャービルの性格も様々で、人間に馴れていても触られることはどうしても苦手な個体もいます。最低限の保定には日頃から慣れておいてもらった方がお互いのためですが、無理強いは厳禁です。
甘噛み
人間の指先には様々なにおいが付いています。ジャービルは初めてのにおいや、慣れないにおいがした際に確認のために舐めたり歯を当てて甘噛みをすることがあります。
また、長時間保定した場合など「もうこれ以上はやめて!」という意思表示のためにも歯を当てます。
人間がびっくりして手を振り払ったり落としてしまうと、軽く意思表示しただけなのに本気で攻撃された、とジャービルは感じ信頼を失ってしまいます。
通常ジャービルは人間に対して、いきなり血が出るほど本気で噛みつくことはありません。甘噛みの場合は一瞬チクッとする程度で傷になることはありませんので、必要以上に怖がらないであげてください。
触り方
ジャービルは俊敏でよく動く動物です。いきなり手から飛び出し落下する危険がありますので、触れ合いの際は床に近い位置や、大きな台の上などを利用してください。
基本の持ち方
最初にジャービルからやや離れた場所に手を差し出し、においと視覚で飼い主を認識させます。音声でも飼い主の判別が出来ますので、優しく声を掛けるのも良いでしょう。
下からそっと両手を差し出し、包み込むように手の平へ乗せます。
指先を噛まれそうで不安な時は、ジャービルの顔が人間の手首側に来るようにすると良いでしょう。
片手での持ち上げ方
手の平全体を大きく使い、優しく持ち上げます。指先のみでつまみ上げたり、内臓が圧迫されるほど強く掴んではいけません。ケースから別のケースへの移動の際など、この持ち方をする時間はごく短時間で済ませます。
軽い保定方法
健康チェックで身体全体を確認したいときなど軽い保定が必要な際の持ち方です。
ジャービルの両前足の下に親指と人差し指をまわし、残りの指と手の平全体で身体を包み込みます。後ろ足が宙に浮いていると不安から暴れることがありますので、反対の手を添えるか、床やテーブルに足を着けます。
首の後ろは極力避けて
首の後ろ~背中の皮膚を掴む保定方法はハムスターの保定方法として見かけるやり方ですが、ジャービルは頸部を圧迫されることがてんかん発作の引き金となったり、血管の構造上安易に脳梗塞を引き起こす可能性があるので要注意です。
※首根っこをつまんでぶら下げることは絶対に行ってはいけません。
治療などでやむを得ない場合は首筋ではなく必ず背中の皮膚も大きく掴み、ぶら下げることはせず手に載せるように仰向けにします。
通常時は安易に行ってはいけません。
触ることがこわい場合
お迎えしたばかりで人間側も触ることに慣れていない場合でも、掃除などで移動が必要なときがはあります。その場合は小さなプラケースやカップなどに後ろからそっと追い込んで入ってもらい、優しく別ケースへ移動させます。