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まえがき:『星をみるひと』プレイ日記(0)
おつかれさまです。
DQシリーズをはじめレトロなゲームが好きな落下と申します。
このたびはかの有名な『星をみるひと』をSwitchでプレイしてみたいと思います。
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はじめに…
『星をみるひと』は、1987年に発売されたファミコンソフトです。時期でいうとDQ2とDQ3の間ですね。ジャンルはいわゆるRPGで、街やダンジョンを探索しつつ敵と戦い、レベルを上げてストーリーを進めていくゲームです。
正直に言うと、私は実機でこのゲームをプレイしたことがありません。しかし、作品内容についてはほんの少しばかり知識があります。というのもこのゲーム、とんでもない問題作として有名なのです。
どういった点が問題なのかというと……
●ノーヒントすぎてなにをすべきか分からない
●最序盤から理不尽な強さの敵が出る
●コマンドのキャンセルが出来ない
●HPの下1桁が表示されない(「50」なら「5」と表示される)
●通常クリアさえ困難
……などなど、他にも挙げればキリがないほど問題だらけのゲームなのです。いわゆる指折りの「クソゲー」としてネットの一部界隈で名を馳せており、私自身もそういう入口からこの作品を知りました。
しかしなにやらこのゲーム、こんな仕上がりだというのに、やたらとファンが多いのです。なんと有志がリメイクを作成しフリーゲームとして公開しているほど(未プレイですが非常に完成度が高いとのこと)。
私自身もなぜかこの作品に惹かれるところがあり、一体なにが心の琴線に触れるのだろうと考えたところ、以下の4点が浮かびました。
魅力① SF的な世界観
ストーリーは意外と重厚なもので、取扱説明書にも1ページにびっしり書かれております。
要約すると、こう。
未来都市アークシティ。ここでは“クルーIII”というコンピュータが人々の心にまで干渉し、支配していた。しかしごく一部の人間にはこのマインドコントロールが効かないことが判明する。クルーIIIは彼らを“サイキック”と名づけ、ロボットや軍隊を各地に遣わしては捕えていった。
そんな世界のとある場所に、“みなみ”という記憶喪失の少年がいた。彼もまたサイキックであるために、わけもわからぬまま得体の知れない敵たちに襲われることとなる……。
未来の巨大都市。コンピュータによるマインドコントロール。殺伐としたSF的世界観にうっかりワクワクしてしまいませんか。悲しき運命を背負う“みなみ”が、どのようにこの荒廃した世界の真実に迫っていくのだろうか。ドットのグラの向こうにどんどん想像が広がっていくようです。またこのゲームタイトルも、思えば漢字とひらがなの使い方からおしゃれではありませんか。『星をみるひと』。
魅力② 味のある台詞回し
これはのちのち挙げていきたいのですが、なんてことのない村人の台詞にも光るものがあるのです。ひらがなの独特なフォントや誤字脱字も含めて、クセになります。
ネタ的に有名どころは
「けさ の ちょうしょく の けろっぐ は、
なっとう の あじ で、うまかった。」
この辺りでしょうか。
『MOTHER』で食べられないものを食べようとしたときに「やめてください。」と表示が出ますが、この辺りの味わいに通じるところがあるかもしれません。
魅力③ 個性豊かなキャラクター
先ほどご紹介した“みなみ”には通常3人の仲間ができ、最終的には4人パーティとなります。説明書には「4人の子供」とあるので、おそらく10代の少年少女と思われます。
ブルーの髪の主人公・みなみ。
グリーンの髪のしば。
オレンジのボブヘアのあいね。
ピンクのロングヘアのみさ。
能力も異なる4人、それぞれにカラーがあり個性豊かなんですよね。サイキックとして苦難の道を共に歩みながら、どんなふうな旅をしたんだろうと、想像させる子どもたちというか。作中で語られなくとも絵に描いてみたくなるのです。
魅力④ 音楽
「クソゲーは名曲に恵まれる」というジンクスもありますが、この作品にも世界観に沿った名曲が揃っています。特にタイトルと、パスワード入力のBGMが素晴らしいですね。瞼の裏に満天の星々が広がるよう。宇宙空間を身一つで飛んでいるような気分になれます。
……以上だらだらと書き連ねましたが、この作品には数々の問題点を「それはそれとして」で置いておけるほどの魅力もまた数多くあるということですね。
そしてここで急展開。
2020年、まさかのSwitch移植版『星をみるひと』が発売されました。初めて情報を目にしたとき、正直、目を疑いましたがマジでした。
ファン向けに壁紙イラスト募集なんておもしろイベントもある始末。さっそく私も応募して記念品をいただきました。いまだに多くの方に愛されている作品なのだなぁと実感した次第です。
プレイしやすくなったSwitch版で、ぜひ星みるデビューしてみたい。実際にプレイしてみなければ好きも嫌いも語れませんからね。せっかくならこのゲームの思い出を文字に残しておきたい。そういう純粋な動機でこの記事を書いています。
決してプレイから逃げないためとかではありません。
よいたびを!