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【雪入山】マグマ溜りを歩く

ジオストーリー

今回のルートは、常陸野Cジオトレッキングコースの”十二巡り「マグマ溜りを歩く」”です。

雪入山を形成している尾根は、もともとはジュラ紀後期から白亜紀前期(約 1.5 億~1億年前)に海底に堆積した泥や砂がプレートの沈み込みに伴い大陸に付加された地層( 付加体 )ですが、ここに、その後白亜紀末から古第三紀初期(約7~6千万年前)に花こう岩マグマが上昇して貫入してきました。
ここでは、この花こう岩マグマ溜りが貫入してできた珍しい鉱物を見ることができます。露頭を見つけたら、その岩石や鉱物を観察して、地下深くでそれらができた様子を想像して歩いてみよう。

雪入ふれあいの里公園ネイチャーセンター。展示室や標本、図書などもあり、この辺りのトレッキングの拠点として最適です。コーヒーを飲んで一休み。
金鉱山跡。ペグマタイト中の金を採掘しようと掘った跡(中には入れません)。採掘の詳細は分かりませんが、採算に見合う産出量がなく廃坑となったようです。
雪入のペグマタイト脈からは、少なくとも15種の本邦初産の燐酸塩鉱物の産出が確認されています。

歩き方

雪入ふれあいの里公園のネイチャーセンターから出発し、まずは金坑跡に向かいます。ここで、金を採掘した跡を観察したら、一度ネイチャーセンターまで戻りましょう。
その後、採石場跡の横を登って公園の上まで向かうと、このルートの一番のジオの見どころであるペグマタイト岩脈の露頭が見えます。ここから、雪入山頂まではかなりの急登で滑落の危険がありますので、トレッキングに慣れていない人がいる場合や条件が悪い場合は、ここを避けてネイチャーセンターの見学や他のルートに迂回した方がよいでしょう(ハイキングルートマップがネイチャーセンターに用意されています)。
雪入山頂から青木葉峠まではなだらかな尾根道です。青木葉峠からは舗装された林道を通って、金命水に立ち寄ったあとはネイチャーセンターまで戻ってきます。

時期

季節を問わず年中登れますが、夏期の猛暑時期は避けたほうがよいでしょう。岩石(露頭)の観察には、雑草などがない晩秋~早春がおすすめです。

周辺の楽しみ

雪入ふれあいの里公園は、ジオ以外の自然観察もいろいろ楽しめます。レンタサイクルやコーヒー、カップ麺などもありますので、お弁当を持って里山の自然を十分に楽しめます。
周辺の観光なども楽しみたい場合は、バスの便が悪いので自動車での移動(ネイチャーセンターに駐車場があります)の方が便利です。

モデルルート

フィールドノートを手に歩いてみよう

このコースのジオストーリーや見どころ等の解説がついたフィールドノートを作成しました。
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