見出し画像

ジオパークとジオツーリズム

こんにちは。日本ジオツーリズム協会の福島大輔です。

私たちは、大地と人と自然の「つながり」を感じ、楽しみながら学べるジオツーリズムを実践し、地質遺産を保全したくなる気持ちを広めます。 また、ガイドの養成や講師の派遣、ジオパーク活動のアドバイス、サポートなどを通じて、質の高いジオツーリズムの普及を目指します。

ところで、ジオパークとはどいうものなのでしょうか?
ジオ」は、Geology(ジオロジー:地質学)やGeography(ジオグラフィー:地理学)など地球や大地を意味する言葉に使われる英単語の一部(接頭語)です。「パーク」はみなさんも良くご存じの公園を意味します。つまり「ジオパーク」は「大地の公園」という意味になります。

公園と言っても色々な公園がありますよね。国立公園と呼ばれる広いエリアのものから、緑がたくさんある憩いの場のような公園、グラウンドやコートがある総合運動公園、遊具があるような公園、住宅地の中にある小さな公園まで、大きさも環境も様々です。また、環境や設備がしっかりしているからと言って必ずしも良い公園というわけでもありません。○○運動公園とか、○○町〇丁目公園とか、せっかく整備されていても人が誰も来ない寂しい公園もあったります。
では、良い公園とはどんな公園なのでしょうか?

僕が思う良い公園は、環境や設備の良しあしではなく、その公園で色んな活動が頻繁に行われている公園だと思います。○○町〇丁目公園みたいな小さな公園であっても、毎日のように地域の人が遊んでいたり、土日にはイベントが行われている公園は、にぎやかで楽しそうですよね。
一方、とてもきれいに整備されている公園であっても、いつ行っても誰もいない公園は寂しいですよね。
ジオパークも公園なので、環境や設備を整備することもさることながら、そのジオパーク(地域)でどういう活動が行われているか?が大事だと思います。
僕がイメージする理想のジオパークはこんな感じです(下のイラストをご覧ください)。

パノラマ横RGB2

海で遊んだり、ハイキングしたり、ミカン狩りしたり、ガイドツアーに参加したり、観光したり、学んだり、色々と楽しそうですよね。
このように大地と人と自然の「つながり」を感じ、楽しみながら学べる地域がジオパークです。公園(エリア)というよりは活動そのものがジオパークと言って良いのかもしれません。

ジオパークという地域を楽しんだり、学んだりする上で重要な役割を果たすのがジオツーリズムです。
雄大な地形や絶景、美しい風景だけでなく、何気ない当たり前の景色のなかにも様々な物語があって、そのストーリーをたどっていくと、目の前の景色がダイナミックな地球の物語の一部であることを感じることができます。大地と人と自然の「つながり」を知ると、目の前の景色が何倍も面白く見えてくるのです!
そんな面白い体験をするための一番簡単な方法は、ガイド(インタープリター)と一緒に景色を眺めること。ガイドは様々な方法を使って大地と人と自然の「つながり」を分かりやすく伝え、目の前の景色が何倍も面白く見えてくるように工夫してくれます。特に知識がなくてもダイナミックな地球の物語を感じることができるのです。
さぁ、あなたもジオツーリズムを楽しんでみませんか?

日本ジオツーリズム協会では、国内のジオパークを代表するジオガイドを紹介しています。ぜひガイドと一緒に景色を楽しんでください!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?