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金髪おばさん初めてのベトナム②ロマンティックタウン、ホイアン
最初に謝ります。
タイトルは適当です。
ホイアンが予想よりもずっと素敵な街だったと言いたいだけなんです。
到着2日目。昨日の大雨が嘘のように晴れた…なんてことはなくて、いつ雨が降ってもおかしくない、どんよりした空の下、私たちは市街地へ出かけた。
今は雨季なのかな?(何も調べずに海外へ行く無謀なおばさんです)
「もっとお天気に恵まれてたらなぁ」なんてこの時には思っていたが
のちに曇り空にむしろ感謝する日が来るのだ。
ホイアンは本当におしゃれで素敵な街だった。
外壁が黄色く塗られた建物の多くは、カフェかレストランかお土産物屋さん。観光で成り立つ街なのだが、売っているもののセンスもいいし(たまに例外あり)、カフェのコーヒーは上手い。欧米諸国ではあまりない日本人大好きなアイスコーヒーが当たり前のように飲める。
私たちは、街並みとショッピングを楽しんだあと、念願だったベトナムの濃くて甘い甘いアイスコーヒーを堪能した。
日本人よりも欧米人の観光客の方が多く、カフェやレストランは欧米テイストとアジアテイストがうまくミックスしていて
コーヒーを飲みながら道行く人々を眺めていると、ふと自分がどこの国にいるのかわからなくなってくる。遠い遠い異国感が味わえるのだ。
ホイアンの黄色い壁にはいったいどんな意味があるのか?
世界遺産の街だもの。きっと深い意味があるに違いないと思ったがネットで調べる限り大した理由は見つからない。ベトナムがかつてフランス領であったことは誰もがご存知かと思うが、フランス人にとって『南国だから黄色い壁が合うんじゃない?』ぐらいのノリで町全体が黄色くなったらしいのだ。南仏の街のイメージってことですね。
でも本当にそうなの?そんな程度の理由?
宗教上の深い意味があるとか、街の成り立ちそのものと関わっているとか、伝説があるとか。そういうことでは無いようなのだ。
さて、二日目のホイアン。何をして過ごそう。
私たちの旅には毎度特別な目的は無い。あると言えばあるが、それは食べ物だけだ。それ以外は全行程が贅沢な暇つぶしだ。
美味しく食事をとるにはどうしたらいいか?
娘とふたりで出した結論はスパ。スパに行ってお腹を空かせよう作戦だ。
スパってなに?健康ランドとかスーパー銭湯?
国によって違いはあるけれど「デスパレートな妻たち」でモデルあがりの登場人物がしょっちゅう通っていたスパとここではだいたい同義語。エステ要素のあるマッサージのことだ。
私たちが今回訪れたのはここ
じゃーん。ゴージャスな外観。
中はこんな感じで、まずハーブティでおもてなし。
期待が高まるー!
で、肝心なマッサージに関しては秒で寝落ちするためよく覚えていないのですが、設備もアメニティも清潔でゴージャスで言うことなし。
レモングラスなどのハーブをたくさん入れたお湯の足湯が気持ちよかったなー。
施術後はフルーツとジュースでクールダウン。
スパでお腹を空かせるつもりがまたお腹が少し膨れてしまうのが玉に瑕。
スパのあと私たちは遅いランチを食べに行くことにした。
スパは旧市街の北側だったので、少し散歩をしながらアンホイ橋を渡り、アンホイ島のフードコートを目指した。
まずはクラフトビール(多分)で乾杯
ホタテ貝の香草焼き(多分)もバインミーも美味しい
デザートはコンデンスミルクの入った濃厚なプリン。美味。クラッシュアイスが器に入っているのがベトナム流(多分)
なんでこんなに何を食べても美味しいのか?困ったもんだ。
お腹いっぱいになった私たちは暗くなってから出直すためにいったんホテルに戻ることにした。夜は灯篭流しをするのだ!
ホイアンに行くなら旧市街から歩いてすぐのホテルに泊まったほうがいい。
私たちが泊まったAcacia Heritage Hotelは、安くて綺麗ないいホテルなのだが、ホイアンの中心街からは少し離れている。大きな川の向こうに位置しているので長い橋を渡らないといけない。土砂降りだと結構きつい。
大した距離ではないのだが、ビーチサンダルに毛の生えた程度のサンダルで街を歩いていると、ギブアップしてタクシーに乗りたくなる。だったらスニーカーで歩けばいい?私たちもそう思ってたからスニーカーでホイアンに到着したけれど、降れば土砂降りのこの町をスニーカーで歩いていたら一瞬でびしょぬれ。ジーパンも危険。濡れたら最後乾かない。
タクシーを呼ぼうにも、ホイアンの街中ではなぜかGrabのタクシーがなかなかつかまらない(事情を知っている方がいたら教えてください)
私たちがGrabの車を待っていたら緑色のタクシー会社の制服を着たタクシードライバーが「ここではGrabは違法だ」と言ってきた。観光地だから何かそういうルールがあるのかな?ホテルで呼ぶとすぐに来てくれるのですが…
Grabの車に運よく乗れても、支払いは現金のみだったので降り際に焦りました。(料理のデリバリーはカード決済だったけど)
他の国の配車アプリでも街によっては現金のみの場合があるので現金を持ち合わせていないときはをぽちっとする前に要チェック。
暗くなるのを待ってまた私たちは市街地へ出かけた。
夜のホイアンは、黄色い壁こそは見えないがなかなか幻想的。昼間とはまったく違った表情を見せてくれる。
私たちはボートに乗り、灯篭を川に流し、30分ほど川をクルーズした。
「やっぱ南国は夜だね」
陽が落ちたあと川面を吹く風は涼しかった。
川の両岸の屋台やカフェのテラスでは、様々な国からの旅人たちがローカルな食事を楽しみながら杯を交わしている。
きっと深夜遅くまで彼らは賑やかに過ごすんだろうな…
ベトナム2日目の私たちは疲れが取れず、ランチが遅かったのでお腹も空かず、ボートを降りたら街を軽く流してホテルに歩いて戻ることにした。
この地の気候が激しいからか(すっごく蒸し暑いか土砂降りの二択)、ヴェトジェットのシートの座り心地が悪かったせいか、深夜3時に羽田発という過酷なスケジュールがのせいだったのか、残念なことになんだか疲れが取れない二人だった。
お腹が空かない空かないと言いつつも、明日の朝ホイアンを発つ我々にはどうしても今夜食べなくてはいけないものがあった。
それはホイアンで一番人気のバインミーだ
バインミーを食べた人がみな言うことだけど、本当にパンが美味しい。
固すぎず柔らかすぎず、小麦の風味もいい。
日本のスーパーで売られている「フランスパン」なんて足元にも及ばない。
お肉も野菜も味付けも美味しい。フランス風のパンなのに具の味付けはアジア。全体としてはとても洗練されている。まるでホイアンの街(笑)
なんてね。
別にここでうまい事を言おうなんて気はないのだけれど、私はベトナムを、ホイアンを見くびっていた。
雨で道路はたちまち冠水し、おばちゃんたちはビーチサンダルに傘(ノンラー)姿で土砂降りの中を闊歩している。町はバイクだらけ。二人乗りなんて可愛いものではなく3人乗りは当たり前。荷台に固定もせずに大きな荷物を載せ、片手で荷物を押さえて片手でハンドルを握り、大雨の中バイクが走っている。(4人がけぐらいのテーブルを片手で運んでいるのを見ましたよ)
古いアジアの片田舎のイメージそのまま。
と油断させておきながら、屋台の食べ物もカフェもホテルも雑貨屋さんもびっくりするほどの美意識で私たちを迎えてくれる。
また来たい。素敵な街。
でも蒸し暑いのも土砂降りも辛い。
心は千々に乱れるのであった。
(最後の写真は、交差点で信号待ちをしていたら果物売りのおばちゃんに傘をかぶらされ、果物を担がされ、写真を撮ってあげるからスマホを貸せと言われ、言われるがままに撮ってもらった。娘からは海外で物売りの誘いに応じるなんてとめっちゃ怒られた。でもスマホも盗られなかったし撮影代も要求されなかったしお財布もすられなかったよー。果物買わなくてごめんね)