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この杯を受けてくれ どうぞなみなみつがしておくれ 花に嵐のたとえもあるぞ さよならだけが人生だ 「高校最後の古典の授業」 そう称して、卒業式にハナムケの言葉を送られた、我が担任の古典教師。井伏鱒二が口語で解した、唐の于武陵の「勧酒」。まだ飲めない我々に、この言葉を送られたのは、再び会えるのを祈られてのことだと、思えてやまない。 十年ひと昔というならば、もう半昔以上は経ってしまった。小まめには、当時の同級生と連絡をとっていない。気になる人はいっぱいいる。けれども、訊ね
道を歩きながらスマホをいじっている人間は、いったいどういう料簡でいるのだろうか。第一、歩きながらだと手もとがブレて入力もままならず、立ち止まって打った方がかえって短時間で入力が済みそうだ。お情けでこのように心配してやったが、自分の本音は「危ないやろ! ア…(自粛)」である。自転車を漕ぎながらスマホを操作している輩に至っては、その手に持っている機械で「いのちの電話」に繋ぐことをお勧めする。 そんな彼らは夜道で増殖する。日中より交通量が減るためか、気が緩んで「ながら」をして
今年5月から毎日投稿していた「4コママンガ とんかつさん」。不条理劇を謳っておきながら、大体はほのぼのしたオチが多い。たまに問題作を織り交ぜてはいるが。 連載を始めて間もない頃、ゴキブリに関する問題作を描いた。あれから数ヶ月。今晩、再びヤツが出た。 今の家に引越して数年は見なかったヤツらを、今年に入って二回みたことになる。一匹見たら三十匹いると思え説を考えたら、ゾッとする。自分はイラストを描いていて、ふと目をそばに遣ったら居たのだ。 アイツらすごいね。万年床の下の、それ