第10回「都市における“農”について考える」(廣瀬丈久)
第10回目の報告は、廣瀬から「都市における“農”について考える」と題して、報告を行いました。(2021年12月)
一昨年から地元小平市の援農ボランティアを始めたことがきっかけで、地元の農業に関心を持つようになりました。小平市花小金井に住んで50年以上になりますが、思いのほか残っていた周りの農地も、最近になって、宅地や保育園・ケア付きマンションに急速に変わりつつあります。
小平市の人口は今はまだ微増の状況ですが、いずれ減少期を迎えます。小平は、都心に近いわりに緑が残り、地価がリーズナブルという理由で人気があり、コロナ禍でこうした都市近郊のプチ田舎に光が当たったりもしています。
2022年には、多くの生産緑地が指定解除を迎えます。頑張っている農家の経営者もほとんどが私と同年代か上の年齢の方が多いです。これからの都市の農業・農地がどうなっていくのか。そして、考えるべきテーマは農業なのか農地なのか、それぞれの側面から課題や先進的な取組、そして将来動向について自分なりに整理してみました。都市の中に、単に産業としての農業とか緑地としての農地とかということではない、“農” という空間、場、コミュニティというものがあって良いのではないかと考えが浮かんできました。
そういう意味で、報告のタイトルを「都市における“農”について考える」といたしました。
報告後の議論の中では、「森林環境税」「ソ連崩壊時のダーチャの存在」「食料安全保障」「都市近郊に残る古い体質の農村コミュニティ」「三富新田」など、久しぶりのリアルの会だったので、盛りだくさんの話題が出ました。これを機に、当研究会でも都市農業について定期的に追いかけていきたいと思います。
報告資料は下記「地誌東京研究会第10回報告」を👆クリックしてください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?